長男とタオル ~前編

長男はタオルが大好きです。

このタオルは、生まれてから使っているもので、本人にとっては非常に愛着のあるものです。

タオルの大きさは、バスタオルサイズ、色はグリーンで、下にはカエルの絵がありました。

1歳の時も2歳の時も、家の中ですが、片時も離しませんでした。

この子はこのタオルが気に入っているのだな~と思ったぐらいでした。

しかし、3歳頃に自閉症スペクトラム障がいと診断されてからは、ちょっとやっかいなことが起こるようになりました。

長男のこだわり

それは、洗濯するときです。

同じ柄のタオルは3枚ありました。

それを出して長男に渡すと、必ず怒ります。

そして、洗濯しようとしたタオルを私から奪うのです。

 

よくよく観察すると、どうやら長男は、タオルの匂いと、温かさで判断していたようです。

と、いうわけで持っているタオルを洗濯する前日に、洗濯ミッション開始です。

洗濯ミッション!

決行は、長男が寝静まった夜。

長男は基本的に爆睡タイプです。

次男が夜泣きをしていても、幸せそうに寝ています(笑)

 

最初に、タオルをがっちり持っている長男から、そーっと洗濯するタオルを引き抜きます。

そして、新しいタオルを長男に持たせ、布団をかけます。

それにより、朝になれば温かいタオルになり、長男にとっては、いつものタオルと同じになるのです。

 

ただ、不測の事態はあります。

例えば、長男が突然、鼻血を出したときです。

タオルに派手に血ついた時がありました。

すぐに新しいタオルを出し、汚れたタオルは洗濯することを伝えてはみました。

しかし、パニックを起こす長男。

汚れてしまったタオルにしか、頭になかったと思います。

 

その場合、我が家はこの方法で乗り切ってきました。

それは、タオル遊びです!

新しく出したタオルを使って、例えば、いないないばあをする。

また、長男は追いかけられたり、くすぐられるのが大好きです。

そこで、私がタオルを広げて持って、「くすぐっちゃうぞー」と長男を追いかけ捕まえます。

そして、タオルで長男を包んで、くすぐってあげました。

すると徐々に、長男は新しいタオルでも平気になるのです。

新たなる問題が・・・

そして月日は流れ、長男がタオルを使い始めて5年。

タオルの色はグリーンではなく、黄緑色になってしまいました。

要するに、ハゲたのです。

 

5年にわたる消耗、洗濯・・・致し方ありません。

もともとあったタオルは、合計3枚ありました。

そのうち、1枚は鼻血があまりにもひどかったため、汚れが落ちなかったので破棄。

もう1枚は、何かにひっかけたため、すこし破れてしまい、私が夜なべして繕った状態。

最後の1枚は、何とか無事ですが、ハゲ状態です。

パパと緊急会議を開きました。

パパ「タオル、どれくらいもちそう?」

ママ「う~ん。そのうち全部だめになるかも・・・。」

パパ「じゃあ、新しいのを買ってみるのは?」

ママ「え!?買うの?同じタオルあるのかな?」

パパ「フッ・・・我に策あり! ( ̄ー+ ̄)キラーン 

 

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