次男は1歳頃から歩き出し、それから徐々に走るのも上手くなりました。
ただ、それと同時にある問題が発生しました。
目次
次男の特性
我が家の次男は、3歳前頃に「自閉症スペクトラム障がい」と診断されました。
長男と同様に「自閉症」と言っても、対処方法は全く違っていたのです。
次男は、とにかく多動で、喜怒哀楽が激しい性格。
人懐っこくニコニコしているかと思えば、気に入らないと物を投げつけるなど間逆の行動をしていました。
そんな次男は、長男と同様、興味のあるものが視界に入ると、すぐに走り出してしまいます。
そこで、私達は長男のときと同じように「ストップ」の練習を始めました。
しかし、全くうまくいかなかったのです。
「ストップ」のはずが「ダルマさんが転んだ」になってしまった
さて私達の「ストップ」の練習ですが、日常生活の中で時間などの余裕がある時に、取り入れるようにしました。
次男が走り出した瞬間、後ろから捕まえて「ストップ!」と言って強制的に止めさせます。
ですが、「ストップ」で止まれた後、次男はまたすぐに、走り出すようになってしまったのです。
もちろん、長男の時もすぐにできるようには、なりませんでした。
しかし、次男の場合、長男と大きく違っていたところがありました。
それは、次男が再び走り出した時、私達の方を振り返っては、ニコニコと笑っていたのです。
明らかに次男は、私達に追いかけられるのを、楽しんでいました。
ちなみに、長男は再び走り出しても、こちらを振り返ることはなかったです。
大声で「ストップ!」と言っても、まるで聞こえていないかのように、長男はトコトコと、歩いていってしまうのでした。
あなたのお子さんは、このどちらかに当てはまりますか?
私達は子供を危険から守るために、「ストップ」の練習をしていました。
でも、次男にとっては、「ダルマさんが転んだ」という遊びになってしまい、余計に悪くなってしまったのです。
そのため、私達が「ストップ」というと、次男は私達に遊んでもらえると思い、捕まっては走り出し、捕まっては走り出すを繰り返すようになりました。
楽しんで練習すれば、そのうちできるようになるのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、子供と楽しく遊ぶ中で、子供達がスキルを獲得していくことは、非常に大事だと感じています。
ですが、身の危険を回避するためのスキルの場合、本当に危険で止まってほしいときに、「ストップ!」が有効にならない可能性があります。
ですから、確実に止まることができるように、遊びとは分けて習得させるように、注意する必要があります。
実際、次男が再び走り出した時、私達の方に振り返りながら走るので、前方を全く見ていません。
ですから、この頃の次男は、人や物などあらゆるものに、しょっちゅうぶつかっていました。
その度ごとに、私達はいろんな人に謝っていたのを覚えています。
対策としては?
このままでは、余計に次男の問題行動を助長させるだけですから、私達はある対策をしました。
それは、逃げても追いかけないようにしたのです。
安全な場所で子供の様子を見ながら練習する
- 子供の安全が、確保されている場所に行きます。(私達は、テーマパークや広い公園などで、練習をしました。)
- 最初は、しっかり止まって欲しい場面で、後ろから捕まえて「ストップ!」と言葉がけをして、止まれたことを褒めます。
- 次に子供を離して、様子をみてください。
- もし、また走り出して、子供があなたの様子を伺っているようでしたら、追いかけないでください。
- 子供を見失わないよう、ご主人などに、こっそり追いかけてもらうといいと思います。
- 子供が不安になって、自分からあなたのところに戻ってきたら、褒めてあげてください。
この練習のコツは、たとえお子さんが、勝手にどこかに走り出してしまっても、「怒らない」ことです。
例えば、どこかに走り出そうとしたお子さんに短く一言。
「帰ります」や「行きます」と言って、怒らずに冷静に対処しましょう。
子供の行動を理解する
いかがですか?
確かにお子さんが勝手な行動をしてしまうと、普通は怒ってしまいますよね。
ですが、子供によっては、お母さんをわざと怒らせるために、取る行動があることを理解しておく必要があります。
私達は、「子供を怒る」ということと「子供を褒める」ということは、実はとても似ている側面があると考えています。
「褒められる」の反対は「怒られる」ではないのです。
「褒められる」の反対は「相手にされない」だと考えています。
この方法は、親の冷静な対応が必要ですし、人の目も気になりますから、とても大変です。
私も我慢できずに怒ってしまうことが、何度もありました・・・。
でも、「待ちなさい!」「ストップって言ってるでしょ!」「何で分からないの!」という風に親が怒ったりすることは、時と場合によっては「面白い」「相手にされている」と、子供は思ってしまうものなのです。
もちろん、お子さんに悪気があるわけでは決してありませんし、基本は褒めて伸ばすことに変わりはありません。
もし、あなたのお子さんも、我が家の次男のようなタイプでしたら、一度参考にしてみてください。
現在の次男(2018年)
2018年3月の時点で、次男は7歳です。
現在でも、興味のあるものが視界に入ると、衝動的に走ってしまいます。
ただ、「ストップ!」の声掛けにより、立ち止まってくれるようになりましたが、まだまだ見守る必要があります。
でも、私達が「だめ!」と言ってやめさせたことに対して、癇癪を起さなくなりました。
次男は、したいことができなくて、がっかりすることはありますが、癇癪や物に八つ当たることをしなくなったのです。
これは、大きな成長だと思います。
まとめ
「相手にしない」スキルは、お母さんにとって大変だと思います。
構ってもいけない、怒ってもいけない。
でも、子供は癇癪を起したり、泣いたりしている。
周りの人からも、好奇の目で見られます。
中には、「かわいそうに~」と、あなたに言う人もいるかもしれません。
辛かったですが、私は一貫しました。
きっと、あなたにもできると思います。
自閉症のお子さんの行動が多様であるように、対処法も多様にあると思います。
とても大事なことは、お子さんがどうしてその行動を取っているのか?ということにあります。
お子さんの様子を注意深く観察して、どうなのか?
それを見極めることによって、あなたはきっと自分で、解決できるようになっていきます。
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