2018年6月。長男は、10歳になります。
自閉症と診断されて、7年の月日が経ちました。
診断が出た3歳頃に比べると、できることが多くあり、成長したなと感じます。
でも、一方で、こんな不安もあります。
「この子は、いつまで発達できるのだろう・・・?」と。
辛い日が続くけど・・・
長男が自閉症と診断されて、私達はすぐに療育を始めました。
療育は、病院にて月1回と、自宅にて毎日30分。
上手くいく日もあれば、当然、全く駄目な日もありました。
約半年経った頃、長男に発達の兆しを、初めて「見る」ことができました。
今でも覚えています。
ただ、それから長男の発達は、一進一退でした。
「こだわり」に関しては、1つなくなったと思ったら、
すぐに新たなこだわりがでてくる。
私は、日々イライラしたり、落ち込んだりの繰り返しでした。
「こんな日が、いつまで続くのだろう・・・」
あなたにも同じ経験は、ありませんか?
自閉症を持つ子どもを育てるのは、健常児よりも大変です。
また、私のように最初の子供が、自閉症児の場合だと、もっと大変です。
育児経験がないのにもかかわらず、それ以上のことをしなければならない。
本当に辛いです。
でも、諦めたり、何もしなかったら、子どもの発達は伸びません。
また、お子さんに対して、諦めたり、焦ったりしていると、
それは、必ずお子さんに伝わります。
私は、お子さんにとって、お母さんは〇〇になって欲しいと思います。
あなたから見る「立ち位置」とは?
想像してみてください。
あなたは、「療育」というサッカー競技場にいます。
お子さんは、選手です。
では、あなたの役割は、何だと思いますか?
多くの方は、「監督」もしくは「コーチ」と答えたでしょう。
でも、「監督」や「コーチ」は、「療育機関の先生」や「保育園などの先生」です。
親は、「サポーター」になって欲しいと思っています。
選手が上手にシュートを決めたら、選手を褒めたり、盛り上げる。
選手がミスをしたら、叱咤激励をする。
どこまでも、選手を応援する立場でいて欲しいのです。
ただ、お子さんの将来に対して不安は尽きないかもしれません。
どこまで、発達できるのか?
親としては、気になることですよね。
近年の研究で、あることが証明されました。
人間の成長はどこまで?
20世紀の終わりまで、人の脳は、思春期以降は変わらないと言われていました。
しかし、近年、年齢に関わらず、人の脳は成長できることが科学的に証明されたのです。
皆さんは、「ブラックキャブ」をご存知ですか?
「ブラックキャブ」とは、ロンドンの黒いタクシーのことです。
この「ブラックキャブ」のタクシードライバーになるには、
「The Knowledge(ザ・ナレッジ)」と呼ばれる道案内テストをパスする必要があるようです。
そのレベルは、世界最難関!
また、道路が工事中で通れない場合も、ありますよね?
それも、事前に把握する必要もあるのです。
ブラックキャブのドライバーになったあとも、大変な職業です。
でも、ロンドン市民からは尊敬と羨望を受ける職業なのです。
人の脳をスキャンするfMRIを使って、そのタクシードライバー達を検査した結果、
一般の人と比べて、空間記憶をつかさどる海馬が、非常に大きかったようです。
つまり、脳には適応能力があり、生涯を通じて変わることができることが証明されたのです。
これを、「神経の可塑性(かそせい)」といいます。
また、これによって次のことも証明されています。
脳には持って生まれた可塑性があるということが確認されれば、
私達の人間的、知的成長にもまた、可鍛性(かたんせい・鍛えて変えることができる性質)があるということになる。
出典 「幸福優位の7つの法則」 著:ショーン・エイカー
つまり、私達の脳には、限界はないです。
私達が、常に学んだり、前に進もうとする限り、脳は発達するのです。
だから、子供達には、まだまだ可能性が十分にあります。
次の段階に行くためのステップ
お子さんの療育を進める中で、うまくできない時期があります。
なかなかできなくて、親が焦ってしまうかもしれません。
でも、それはお子さんが、次の段階に行くために、頑張っているということです。
上手くいかない場合は、方法を変えてみるのもいいと思います。
もしくは、一旦、前の段階に戻って、
十分練習してから、もう一度チャレンジする方法もあります。
親が焦ってしまうと、お子さんはもっと焦ってしまいます。
療育や普段の生活の中で、お子さんが上手くできないときは、
「サポーター」のようにお子さんに寄り添って、応援してください。
まとめ
お子さんが、ある程度発達していくと、「停滞期」になる場合があります。
それによって、お子さんの発達に不安を感じてしまうかもしれません。
でもそれは、お子さんが次の段階に行くための「準備期間」だと思ってください。
もし、準備期間が長かったら、一段階戻って、スモールステップを行うなど、工夫をしてみてください。
そして、お子さんの発達に関して、焦ったり、諦めないでください。
継続的に適切なサポートをすることで、お子さんが発達する可能性は十分あります。
家族の理解ある心強い「サポート」があれば、お子さんにとってこの上ないことだと、私は思います。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。