自閉症児と旅行に行くときに注意する5つのポイント

旅行は本当に思いがけないことがたくさん起こります。

それが良い事だったり、悪い事だったりありますよね?

 

家族旅行、できればいい思い出は作りたいものです。

そこで、旅行に行くときに注意するポイントまとめましたので、ご参考にしてください。

交通手段をどうするか?

まずは、交通手段に何を利用するのか、検討することが大事です。

公共交通機関は、子供たちが騒ぎますので、あまりお勧めしません。

また、子供によっては、大丈夫な乗り物と、大丈夫ではない乗り物があります。

そのため、お子さんに合わせることが大事だと思います。

 

我が家の場合、主な交通手段はマイカーです。

旅行の日程を組む際には、マイカー、レンタカー、飛行機、タクシー、電車、バス、新幹線のような順で移動の予定を組みます。

つまり、子供が騒いでも、大丈夫そうな順番です。

そのため、団体のツアー等は、最初に候補から外します。

また、旅行日程については、全て自分たちで組み立てています。

 

具体的には、

① 数か月前に、じゃらん等のホテル予約サイトを利用して、旅行先のホテルを確保する。

② 現地の移動用にレンタカーを確保する。

③ 飛行機の予約と飛行場の駐車場を予約する。

④ 旅行日程を詰めて、個別の施設を予約する。

など、自分たちで早目に動いて予定を立てています。

 

皆さんの中には、普段自分たちで旅行を計画しない方も、いらっしゃると思います。

まずは、近場で1泊してみるなど、いかがでしょうか?

1回目の旅行で、子供達の様子や、良かった点、悪かった点などが見えてきます。

それを基に、次回の旅行を決めたりして、徐々に日程を増やしてみてください。

子供達もそうですが、親も日程を組んだり、子供達との旅行に、徐々に慣れてくると思います。

 

旅程の作成は、我が家はパパが主にしています。

パパ曰く、「旅程の作成は、意外と奥が深い・・・」

我が家では、移動時間はグーグルMAPで調べています。

またそれを使って、予定の間は、どのくらいの時間の余裕を取るか・・・等。

お父さんによっては、これが意外に楽しいかもしれませんね。

 

余談ですが、飛行機は、機内がエンジン音でうるさいため、多少騒ぐ程度では新幹線等に比較して目立ちません。

また、移動時間も短くて済みます。(ただし、前方の席は、少し騒ぐと目立つかもしれません)

ただ、シートベルトをしめないといけないため、締め付けが不快なお子さんは厳しいかもしれません。

また、子供たちは足をばたばたするため、前席が近い格安航空は選択肢から外しています。

その他、利用する飛行機については、マイルの利用、株主優待券を利用するなど、工夫もしています。

旅行先は子供に合わせて

旅行先については、自分が行きたいところから選んではいけません。

「海外の〇〇に行きたい」「国内の×××に行きたい」

など、色々ありますよね。

でも、子供達が安全に楽しんでくれそうな場所を考慮すると、選択範囲はそう多くありません。

 

でも、親が一番悩むことは、

「〇〇に行きたい。連れて行って。」

という子供達との会話が、成り立たちにくいことです。

そのため、どこに連れて行けば喜んでくれるのか、親が検討して決めてあげないといけません。

 

人ごみが苦手な子供たちもいますし、例えば一概にディズニーリゾートに連れて行けば喜ぶとも限りません。

そのため、我が家では子供の様子を見ながら、行先を決めるようにしています。

北海道に行先を決めた際は、普段から子供たちが車に乗ると喜んでおり、長時間の移動も大丈夫だろうと判断できるだけの理由があったためです。

 

また、我が家の子供たちは3歳頃まで海に入るのは嫌がっていました。

でも、毎年近場の海水浴に連れて行ったところ、徐々に海に入ることができるようになり、

5歳になる頃には海水浴が大好きになったことを受けて、旅行先を沖縄に決定したのです。

子供たちが喜ぶ具体的なイベントを中心に

旅行先では、子供たちが喜ぶと思われる具体的なイベントを、時間的な余裕をもって組んでおくと良いと思います。

例えば、我が家がディズニーリゾートに遊びに行くときはこんな感じです。

【失敗した例】

  • 今日は一日ランドで明日はシー。
  • ランドでは「ハニーハント」「スペースマウンテン」。あれもこれも乗りたい。
  • お昼ご飯は「・・・」で食べよう
  • 夜はパレードや〇〇〇にも行こう

 

【現在の予定の組み方】

  • うちの子は水遊びが好きだから、午前中は「マーメードラグーンで2時間は時間を取ろう」
  • もし嫌がったら、船が好きだから「トランジットスチーマーラインで2周はしてあげよう」
  • 「タワーオブテラー」だけはママが乗りたいから、その間待っていてあげよう
  • お昼ご飯はホテルに戻ってレストランでしばらく休憩
  • 夕方からパークに戻って、夕飯はパーク内で取ってナイトショーを見よう
  • 空いた時間があったら、乗れそうなアトラクションに乗せてあげよう

 

我が家は貧乏性なので、いろいろと詰め込みすぎてしまい、失敗することが多いです。

せっかく乗ったアトラクションも、子供たちにとっては、全く楽しそうにしていなかったりします。

ですから、子供たちの価値観と親の価値観は、意識的に分けて考えるようにしています。

最初から目的をある程度絞っておくことで、「せっかく来たのにいろいろなアトラクションを回れない」と親がイライラすることもなくなります。

 

それに、ご存知の方も多いとは思いますが、アトラクションは「ゲストアシスタンスカード」で並ばずに利用できるので、無理をしないことです。

※ ゲストアシスタンスカードについても、我が家なりの考え方や使い方があり、ご要望があれば掲載させていただきます。

迷子対策

迷子の対策は我が家でも非常に悩みました。

子供達が幼児期の頃は、下記のようにしていました。

  • 親のあとをついてきてくれるようになるまでは、人ごみは避ける。
  • 人ごみがすごい所では、迷子カードを持たせる。

迷子カードとは、迷子になった際の親への連絡先を書いたカードです。

これをリュック、又は服にをぶら下げていました。

 

自閉症児の特徴として、基本的に迷子になっても親を探しません

そもそも迷子の自覚がありませんから泣きませんし、叫びません。

そのため、周りにいる大人が、心配して様子を見てくれるということもあまり期待できません。

iPhoneを利用して位置情報から探すことも試しましたが、イマイチでした。

 

我が家の長男の場合、5歳頃から徐々に親を探すようになってきました。

でも、今までの旅行の経験で、無理をしてまで、人ごみに行くのはできるだけ避けようという結論に至っています。

 

また、外出先では、パパと私でそれぞれ役割を分担するようにしています。

我が家の場合、基本的にパパは長男に、ママは次男に付きます。

どちらか一方にだけ任せると、いつの間にかいなくなってもすぐに気付かないため、注意するようにしています。

余裕を持たせることの大事さ

旅先等では、日程や行動、予算などいろいろな面で余裕がないと家族がケンカをすることになります。

子供がなかなか言うことを聞いてくれない状況では、なおさらです。

ですから、日程は余裕をもたせ、子供の思わぬ行動で、予定していたイベント等が行けなくなっても、「次に来た時の楽しみが増えた」と前向きに考えるようにしています。

我が家でも、子供たちのパニックによって、日程を変更したり、諦めたこともありました。

今では、後から振り返って「あんなこと、あったね~」と笑い話になっています。

きっと、最初はうまくいかなくても、少しずつ失敗を改善していけば、楽しい思い出がたくさんできると思います。

 

2018.1追記

他の記事で、飛行機に乗る際の注意点等もまとめましたので、よろしければそちらもご覧ください。

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この本の中には、これまで私達が体験してきたいろいろなエピソードを基に、私達が感じた不安や、不安を感じつつも、やってきて良かったと思ったこと、そして、自閉症の子供を健やかに育てるために、幼児期から気を付ける7つのことが書かれています。
かつての私達と同じように、将来に対する不安を抱えているお母さんや、お子さんに診断が出て戸惑っているお母さん、不安になっているお母さん達の心の負担がきっと軽くなるでしょう。

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