自閉症児を持つお父さんにできること

今回の記事は、お母さん、お父さん、両方に読んで頂けたら、嬉しいです。

子供が自閉症と診断されると、お母さんもショックを受けますが、当然、お父さんもショックを受けます。

「障がい」という診断が出るだけで、子供にどう接すればいいのか?

きっと戸惑うお父さんも、いるでしょう。

でも、「お父さん」だからこそできることがあります。

2つのパターンに分かれるお父さん

子供が自閉症と診断されたとき、お父さんは2つのパターンに分かれます。

  1. 子供の接し方が分からず、お母さん任せにするお父さん
  2. 積極的に子供に接するお父さん

子供の接し方が分からず、お母さん任せにするお父さん

夫が、自閉症児の育児に非協力的だと、お母さんは1人でも、お子さんの為に奮闘します。

そのうち、子供が夫のふとした行動でパニックを起こしたりすると、夫にイライラしたり、落胆します。

育児に夫婦関係、お母さんは、ますます1人で抱え込んでしまうでしょう。

お母さんが、1人で抱え込んでしまうと、精神的に大きな負担がかかります。

自閉症児の子育てに非協力なご主人は、内心はどう思っているのでしょうか?

 

「障がい」と聞くだけで、どうしたらいい?

健常児の子育てと違って、自閉症児の場合は、何か特別なことをしなければいけない?

こんなふうに悩んでり、委縮しているのかもしれません。

 

自閉症児の子育ては、健常児に比べると、とても大変です。

子供の障がいの特性や対応を、把握する必要があります。

でも、健常児と何も変わらない部分もあります。

だから、お母さんは、ご主人にレクチャーしてみては、いかがでしょうか?

手間かもしれないけど、お子さんと接する時は、身構えないようになると思います。

 

普段からお子さんと接しているお母さんと違って、お父さんは、まだまだ子育ての素人です。

お父さんは、どうしてもお子さんとの時間が、お母さんと比べると少ないです。

お子さんの接し方に、イライラするかもしれないけど、温かい目で見守ってください。

 

もし、お父さんのお子さんへの対応が間違っていると思ったときは、「そんなのだめよ」というよりは、「~だから、だめだと思う」と必ず理由をつけてみてください。

理由があると、お父さんにとっても、わかりやすくなります。

ひょっとすると、「僕はこう思うんだけど」と言って、相談しながら子育てが出来るようになると思います。

育児に積極的なお父さん

お子さんが自閉症だと診断されて、お子さんの為に頑張ろうとするお父さんがいます。

とても、素敵なことですね。

でも、「頑張るお父さん」は、ちょっと心配なことがあります。

 

育児に積極的なお父さん。

お子さんの為に専門書を読んだり、インターネットで調べたり、細かく家での療育を記録・・・等

これらを、仕事が終わって帰ってきてから、毎日、毎日・・・。

時には寝る時間を削ってでも、頑張ってくれます。

でもこれでは、お父さんも疲れ切ってしまいます。

 

それに、そこまでしても、お子さんの発達の成長は、急激に伸びるものではありません。

自分が考えていたよりも、お子さんの成長が遅い場合、落胆するお父さんは少なくありません。

さらに、一人で勝手に子供の将来を、絶望するお父さんもいるようです。

 

自閉症児を育てるうえで、大事なことは「焦らない」「頑張らない」「諦めない」ことです。

もし、育児に積極的なお父さんが、ある日元気がないときは、この場合が当てはまるかもしれません。

その時は、ちょっとお子さんと距離をとってみるようにと、お母さんからアドバイスするのも、いいと思います。

お父さんが焦って、いつものお子さんへの態度が変わってしまうと、お子さんのためにもなりません。

一旦小休止を置いて気持ちを落ち着かせてから、お子さんと接してみてはいかがでしょうか?

お父さんにもできること

自閉症児を育てるのに、お父さんができることは、たくさんあります。

今回は、その一例をご紹介します。

子供とできる気軽な遊び


手軽に家でできる療育をかねた遊びがあります。

もしお子さんが、体を使って遊ぶのが好きな子でしたら、「たかい、たかい」はいかがでしょうか?

でも、ちょっと工夫を入れてみます。

お父さんが、「いち・に・・・」と言って、お子さんが「さん」と言ったら、お子さんを持ち上げます。

 

お子さんの発語がまだでしたら、最初はお父さんが「いち・に・さん」と言ってから、お子さんを持ち上げます。

いずれ、お子さんが「さん」を言えるように、いろいろ工夫してみましょう。

お子さんが、「さん」と言ったら持ち上げて、たくさん喜ばせてください。

もちろん、最初ははっきり「さん」とは言えません。

最初は、何らかの言葉が出ただけでもOKです。

注意点は、たかいたかいをするとお子さんが喜んでくれることが大前提です。

もし、嫌がった場合は、強制しないように気を付けてください。

 

お子さんによっては、体を触られたり、ダイナミックな遊びが苦手な子もいます。

そのようなお子さんには、「お布団ブランコ」はいかがでしょうか?

お子さんを布団か毛布に横にさせます。

お父さんとお母さんが両端を持ち上げて、揺らしてあげる遊びです。

先ほどと同じように、お子さんが「さん」と言ったら、揺らしてあげます。

 

このように、我が家では、パパがよく子供と遊んでくれます。

パパが仕事から帰って、時間が空いたときなどに、よくやっていました。

すると、子供達は楽しそうに遊ぶ中で、自然と「いち、に、さん」や、「もう一回」が言えるようになっていったのです。

よろしければ、お子さんの様子をみながら試してみてください。

 

お子さんへの対応の緩急

我が家では、普段は、パパの方が子供達に対して優しく、どちらかと言うと、私の方がついつい子供達を怒ってしまいます・・・。

でも、そんなパパが、子供達の悪い行いに対して、その場で叱ると、子供達は激しく反省したり、落ち込んだりします。

めったに怒らない人が、自分に対して叱る。

普段、怒ってばかりの私では、こうはなりません。

 

でも、必ずどちらかが叱るときは、どちらかはフォローをするように気を付けてください。

両親2人に攻められたら、子供は委縮してしまいますよね?

我が家の場合、パパが叱って、子供達が泣いたり、落ち込んだりしたら、必ず私が子供達のフォローをします。

また、逆も同じようにしています。

大事な時には必ず登場

子供達が大きくなってくると、保育園もしくは幼稚園へ入園・小学校入学と、様々な節目があります。

特に自閉症児を持つご家庭だと、子供達が入園・入学後の様子が心配ですよね。

そのため、保育園もしくは幼稚園だと、入園前に園を見学したり、

小学校だと、入学前の進路相談・学校見学をされると思います。

 

そんな時、お父さんの仕事の都合が大丈夫であれば、一緒について来てもらってください。

お父さんが、実際にお子さんの入園・入学のことで来られると、相手側にこちらの本気度が伝わるようです。

 

また、お子さんの入園・入学のことで、お母さんとお父さんの意見が違う場合もありますよね。

そのような場合も、実際に一緒に見学したり、先生に質問したりする方がいいと思います。

お父さんにしかできないこと

子供が障がいを抱えていることがわかっても、なかなか子供の障がいを受け入れてくれないお父さんもいます。

お父さんの理解を得られないまま、家庭環境が壊れてしまった。

このような話は、私達の周りでもよく聞きます。

家庭環境が壊れてしまうと、お子さんはどう思うでしょうか?

自閉症の子供達も、そういったことは機敏に感じています。

 

皆さんは、自らが自閉症であり、執筆活動をされている東田直樹さんをご存知でしょうか?

彼が執筆した本の中に『自閉症の僕が跳びはねる理由』があります。

この本は、当初、ほとんど知られていませんでした。

でも、自閉症の息子さんがいらっしゃるイギリスの作家、デイヴィッド・ミッチェル氏の目に留まったのです。

その後、ミッチェル氏によって、英訳され「The Reason I Jump」が出版されたところ、この本は、爆発的に知られることになったのです。

日本でも、今ではご存知の方が、多いのではないかと思います。

 

この本には、テーマごとに東田さんの想いが、綴られています。

下記の索引は、その中の1つ「何が一番辛いですか?」の東田さんの想いです。

みんなは気づいていません。

僕たちが、どんなに辛い気持ちでいるのか。

僕たちの面倒をみるのは「とても大変なのよ」と、周りにいる人は言うかも知れません。

けれども、僕たちのようにいつもいつも人に迷惑かけてばかりで誰の役にも立てない人間が、どんなに辛くて悲しいのか、みんなは想像できないと思います。

何かしでかすたびに誤ることもできず、怒られたり笑われたりして、自分がいやになって絶望することも何度もあります。

僕たちは、何のために人としてこの世に生まれたのだろうと、疑問を抱かずにはいられません。

側にいてくれる人は、どうか僕たちのことで悩まないで下さい。

自分の存在そのものを否定されているようで、生きる気力が無くなってしまうからです。

僕たちが一番辛いのは、自分のせいで悲しんでいる人がいることです。

自分が辛いのは我慢できます。

しかし、自分がいることで周りを不幸にしていることには、僕たちは耐えられないのです。

出典:『自閉症の僕が跳びはねる理由』 東田直樹 著

あなたは、どう感じましたか?

 

自閉症の子供を支えていくには、お母さんとお父さん、お互いを支え合うことが大事だと思います。

特に、お母さんはお父さんよりも、お子さんとの接する時間が多いです。

また、お子さんのことで奮闘する以外に、家事・仕事もあります。

だから、お父さんには、お父さんにしかできないことをして欲しいです。

 

それは、お母さんの話を聞いてください。

確かにお父さんは、毎日仕事をしています。

人によっては、遅くまで勤務がある方もいるでしょう。

職場で嫌なことがあったり、イライラしたり、疲れていると思います。

でも、お母さんの話を、10分だけでもいいから、言い返さないで黙って聞いてください。

お母さんは、それだけでも助かります。

 

私も長男の療育を家で始めてから、辛かったです。

当時長男は3歳、次男は8ヶ月頃。

昼間はやることが多いので、気がまぎれるのですが、夜になって、子供達の寝顔を見ていると泣いてばかりいました。

そんなとき、パパは、私の話を聞いてくれたり、励ましてくれました。

あの頃、パパからの励ましがなかったら、心が折れていたかもしれません。

 

自閉症児を育てるのは、健常児よりも大変です。

でも、たくさんの困難を、2人が支え合って乗り越えることは、不可能ではないです。

乗り越えた分だけ、夫婦だけではなく、子供との「絆」も、深まっていきます。

そして、乗り越えた分だけ、子供の成長が一層、喜ばしく分かち合えると思います。

まとめ

自閉症児を育てるのは、お母さん1人では、精神的に追い詰められやすいです。

そうならないために、お父さんはお母さんをサポートしてください。

 

最初から、完璧を目指さないでください。

まずは、お父さんができることを少しずつ増やして、継続してください。

お子さんは、お父さんのことをちゃんと見ています。

母さんも、お父さんの頑張りを、ちゃんと見ています。

そして、お母さんは、お父さんを、支え続けるでしょう。

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2児の自閉症児を育ててわかった、子育てに必要な7つのステップ
この本の中には、これまで私達が体験してきたいろいろなエピソードを基に、私達が感じた不安や、不安を感じつつも、やってきて良かったと思ったこと、そして、自閉症の子供を健やかに育てるために、幼児期から気を付ける7つのことが書かれています。
かつての私達と同じように、将来に対する不安を抱えているお母さんや、お子さんに診断が出て戸惑っているお母さん、不安になっているお母さん達の心の負担がきっと軽くなるでしょう。

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