夫が子育てに協力的ではありません。どうしたらいいでしょうか?

「夫が子育てに協力的ではありません。どうしたらいいでしょうか?」

これは、私達にお寄せいただくご相談の中でも、とても多い内容です。

 

今回は、パートナーシップについて考えてみましょう。

できれば、ご夫婦でこの記事をご覧ください。

どうして、夫は子育てに協力的ではないの?

わたしの主人も、かつては子育てに協力してくれませんでした。

 

私は、子育て自体初めての経験で、子供をうまく育てられるか不安でした。

そのため、よく子育ての関連本や雑誌を読んだり、

身近に知り合いがいないので、電話で友人に聞いたり・・・。

また主人に、本や雑誌の中でいい記事があったとき、「これ、読んでね」とお願いしていました。

 

ある日、主人と公園にお出かけしたときのことです。

主人がよかれと思って、子どもを芝生の上に寝転がしました。

でも、私には「え、それはちょっと・・・」と思うことで、

「そんなこと、しないでよ。万が一虫でも口に入ったらどうするのよ!」

と、思わず言ってしまいました。

 

最初の頃、主人は私の意見を聞いてくれました。

でも、主人が子供と触れ合う度に、「え~」とか「ちょっと・・・!」と私が言ってばかりいたためでしょうか、

次第に、主人は子供と関わることに、嫌気がさしてきたのだと思います。

 

ある日、泣いている長男をあやそうともしない姿を見て、主人を責めると、

「子供に何かしようとするたびに、あれこれ言われると、嫌になるよ。

本や友達の言うことが正しいと思うのなら、それで子育てすればいいんじゃない?」

と、逆に私が責められました。

その時は、ムッとしましたが、思い返せば主人の言う通りだったなと思い、反省しました。

 

それからは、本や雑誌の記事や、友人からのアドバイスは、参考程度とするようにしました。

子育ては、それぞれの家庭状況やお子さんよって、千差万別です。

いろんなやり方があって、同じやり方はないのだと気付きました。

その家庭にあった子育てのやり方を見つけて、実行するには、出来ることなら1人より2人の方がいい。

パートナーと、お互いにカバーし合いながら、協力して、子どもを育てていく。

それが子育てなのだと、そう思うようになりました。

お互いの気持ちに、気付いて欲しい

ご主人に知ってもらいたいことがあります。

奥さんが、最初のお子さんの子育てで、どうしてナーバスな気持ちになるのか、ご存知でしょうか?

 

一般的には、出産によるホルモンバランスの変化とも言われています。

しかし案外、子育てに対するプレッシャーが原因かもしれません。

  • 今まで、小さな子どもと接する機会がなかった(経験が少ない)
  • 初めての子育てにナーバスになっている
  • 周囲からあれこれ干渉される(両親・親戚・保健センター等)
  • 相談できる人がほかにいない

真面目なお母さんほど、子育てのプレッシャーは大きいと思います。

そのプレッシャーから、少しでもお母さんを解放できるように、

サポートをするのが、ご主人の役目だということを知ってほしいです。

 

だから、私は子育てのことで主人と話し合うときに、正直に自分の気持ちを伝えました。

  • 初めての育児で、知らないことが多い。だから、情報を得るために雑誌や友人を頼った。
  • 周囲に誰も知り合いがいない。
  • きちんと育てられなかったら、どうしようという不安がある。

すると、主人も私の気持ちを分かってくれました。

それからは、子育てで迷ったら、主人に相談して、主人も分からなかったら、本などを参考にして、

「2人で考えて・やってみる」ようにしました。

今でも、このスタイルは変わっていません。

 

ご夫婦で気をつけて欲しいことがあります。

それは、次の2つです。

  1. 奥さんは、「主人は、何も言わなくても、わかっているはず」と思わないこと。
  2. ご主人は、「奥さんが、何も言わないのは、大丈夫なはず」と思わないこと。

相手の考えや気持ちをよく知らないうちに、お互いのことを、決めつけてしまうことは、

夫婦間のすれ違いに、繋がりやすくなってしまいます。

 

男性という生き物は、「はっきり言わないと、伝わらない」もので、

女性という生き物は、「言わなくても、気付いてほしい」ものなのです。

 

だから、奥さんは、「ご主人に言いたいこと・して欲しいことは、具体的に伝える」ことを始めてみてはどうでしょうか。

その時のコツは、ご主人が仕事で疲れていたり、機嫌が悪そうだとうまく伝わりません。

少し面倒ですが、タイミングを見計らうと、うまくいくと思います。

そして、ご主人は、奥さんの気持ちに気付いてほしいですが、かなり高度な技なので、

奥さんが話をしたい時は、まずは反論しないで黙って話を聞いてください。

 

これを読んでいると、「面倒だなぁ・・・」とご夫婦で思うかもしれませんね。

でも、その面倒を少しずつこなしていくうちに、新婚の時よりもお互いのことがわかり、

気付けば、他のご夫婦よりも、夫婦の絆が深まっているかもしれませんよ。

読むとわかるかもしれない、夫と妻の心理とは?

男という生き物は、その道を極めようとするやっかいな生き物です。

その執念たるや、女性ではついていけないものがあります。

我が家の主人を、その例としてご覧ください。

 

我が家の休日のお昼は、主人がつくることが多いです。

しかし、「超」がつくほど凝り性なのが問題・・・。

パスタにハマると、イタリア料理店でも開く気かとツッコミたくなるほど、研究します。

 

先日は、「家族に美味しいラーメンを食べさせるんだ!」などと決意してから、前日の朝から海へ鯛を釣りに行き、

釣った鯛を捌き、一晩寝かせ、翌日の朝から約3時間ほどかけて出汁を取り、ラーメンのスープを作っていました。

確かに絶品だったのですが、ラーメン1つ作るのに、何もそこまでしなくても・・・と実は内心そう思いました。

 

私は、「どうして、この人は面倒なことを嬉々としてするのか?」と常々疑問に思っていました。

その答えは、パートナーシップに関して世界的に有名な心理学者である、ジョン・グレイ博士の著書の中にありました。

夫の幸せは、妻や家族が幸せにしていることなのです。

大部分の男性は、愛情を分け与える事に飢えています。

 

つまり、私や子供達が、主人の作る料理を食べて「おしいしい!」と言ってくれるのが、

主人にとっては、嬉しくてこの上なく、幸せと感じるからなのです。

 

だから、あなたのご主人は、あなたやお子さんを幸せにするために、一生懸命に仕事に打ち込むのかもしれません。

もしくは、一生懸命、あなたを労ってくれているのかもしれません。

ただし、それはご主人なりのやり方で。

 

できれば、ご主人の行動に付き合ってあげてください。

もしかしたら、思いがけず楽しいかもしれませんよ。

私は、主人ほど釣りに興味はありません。

最初は、嫌々で行きました。

でも、釣に行く時、準備は殆どしなくていいし、釣り場に行っても、後始末も、主人がしてくれます。

子供達も楽しそうだったし、意外にも主人の趣味に付き合ってよかったなと思いました。

 

ただ、あんまりご主人を褒めすぎたりすると、

回数が増えたり、何かしら「家族のため」と言って、購入する可能性があるので、気をつけてください。

ご主人も、日頃頑張っている奥さんを労うように、率先して行動してください。

すると、奥さんのお墨付きにより、ご趣味がレベルアップする可能性もあるかもしれませんよ。

お互いを察知するセンサーの違いとは?

夫の妻を察知するセンサーは、だいたい不具合を起こしている

ずいぶん昔、(株)タカラから発売されていた「バウリンガル」をご存知でしょうか?

犬の鳴き声を、日本語に翻訳するというおもちゃです。

 

あなたのご主人にも、この「バウリンガル」は、搭載されています。

いうなれば、妻の気持ちを察知するセンサー「妻リンガル」です。

そして、大抵の場合、ご主人に搭載されている「妻リンガル」は、不具合を起こしています。

まれに正常に機能している夫もいますが、ごく少数です。

 

しかも、殆どの夫は「妻リンガル」が不具合を起こしていることに、気が付いていません。

ですから、毎回毎回、「私の気持ち、わかっていない!」とケンカになるのです。

また、ジョン・グレイ博士はこのようなことも言っています。

夫にとって、自分が必要とされていないと感じることは、ゆっくりとしたペースで死んで行くようなものだ。

だから、再びやる気を起こしてもらうためには、受け入れられ、認められて頼られているのだという実感を持つ必要があるのです。

 

ご主人のあなたを察知するセンサーは、「不具合」というだけで、「壊れている」わけではありません。

いささか面倒ではありますが、あなたが具体的にして欲しいことを提示したり、

「ありがとう」・「嬉しい」を伝えて、頼りにすることで、徐々に改善されてゆくのだと思います。

妻の夫を察知するセンサーは、高度すぎる

逆に、奥さんに搭載されている「夫リンガル」は、とてもセンサーが過敏になっています。

ご主人は、こんな経験ありませんか?

 

今日は職場にて嫌なことがあった。

家に帰って一人でゆっくりしたい。

それなのに、妻がしつこく「どうしたの?」「何かあったの?」と聞いてくる。

ご主人は、「何でもないよ」と言うと、今度は妻が泣き出す。

「あなたが、何考えているのかわからない!」

ご主人からすると、奥さんの考えがわからなくて、困るでしょうね。

 

妻側からすると、仕事から帰ってきた夫が、不機嫌で、しかも何も自分に相談してくれない。

そのことで、妻は夫に対して、不安な気持ちになってしまうのです。

でも、ご主人の立場からすると、仕事の内容や職場であったことを、家庭で話したくない方もいらっしゃると思います。

そういったご主人は、自分だけの時間を持つことで、リラックスしているのかもしれません。

そこで、妻があれこれ言ってくると、リラックスもできませんよね。

お互いに、こういった状況のとき、どうすればいいのか、予め知っておくと、ケンカは回避しやすいと思います。

例えば・・・

妻「今日はちょっと疲れているみたいね。しばらく一人にして、あとから声をかけてみよう」

夫「今日は、疲れたなぁ・・・。30分だけゆっくりしよう。妻に心配掛けたかも・・・」

お互いの気持ちを知ることは、本当に大事ですよね。

読んで面白い、おすすめの書籍とは?

私達は、お子さんに障害があると分かって、いろいろと困難なことが待ち受けている時にこそ、夫婦関係を良好にするチャンスだと考えています。

夫婦関係の改善に関するお問い合わせがあったときに、お勧めしている本があります。

 

高草木 陽光(たかくさぎ はるみ)さんによって書かれた「なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか」です。

具体的な事例ごとに、とてもユーモラスに書かれていて、本に馴染みがない方でも、サラッと読めてしまいます。

 

また、事例ごとのアドバイスについても、夫向けと妻向けに具体的に書いてあります。

きっと、「あ~、うちとよく似ている。わかるなぁ~。」と思うでしょう。

とても参考になりますので、よろしければ購入してみてはいかがでしょうか。

 

以下は、書籍の中に記載されている、夫の取扱説明書についてご紹介します。

夫の「基本生態」がわかれば、無駄な衝突を防ぐことができ、もっと楽に生きることができます。

(1)妻の問いに黙ってしまうことがあります。この場合、故障ではありません。
「考え中」「感情の整理中」「感情の整理中」「考えているが、わからない」「言葉が見つからない」と言うことが考えられます。イライラせず、時間を与えてください。
(2)テレパシーは通じません。動いて欲しい時は、その内容を具体的に説明する必要があります。
(3)一度に複数のことは出来ません。その代わり、1つのことに集中することが得意なので、内容によっては威力を発揮します。
(4)頼られると喜びます。
(5)曖昧な言葉は通じません。分かりやすい言葉で優しくいうと伝わります。
(6)ほめることが苦手ですが、ほめられるのは好きです。ほめられたい場合は、先に褒めることをお勧めします。
(7)存在を忘れて放っておかれすぎると、機嫌が悪くなります。ときどきかまってあげることを忘れないでください。
(8)センサーが鈍い構造になっています。そのため、察知能力も高くはありませんのでご了承下さい。
(9)構造は単純ですが、「プライド」が内蔵されていますので、傷つきやすく、逆ギレしやすいのが特徴です。十分ご注意ください。
(10)「一人の時間を与える」「労う」「能力を認めてあげる」ことで、長持ちします。

出典:なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか 高草木陽光

いかがでしょうか?

こんなふうに捉えると、思わずクスッとしてしまいますよね。

最後に

お子さんが大きくなるに連れて、お互いの協力が必要な時があります。

保育園・幼稚園への入園、小学校就学時、行事(七五三など)、具合が悪くなった時・・・等

私達夫婦も、幾度となくいろんな困難がありましたが、

お互いのことを理解して、お互いにサポートし、乗り越えてきたと思います。

 

もちろん、たまにケンカをするときがあります。

でも、その度にお互いに寄り添って考えられるようになってきました。

今では、子供達を寝かしつけた後、お茶を飲みながら、

「あのとき、こんなことあったね~」と、笑いながら話をしています。

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2児の自閉症児を育ててわかった、子育てに必要な7つのステップ
この本の中には、これまで私達が体験してきたいろいろなエピソードを基に、私達が感じた不安や、不安を感じつつも、やってきて良かったと思ったこと、そして、自閉症の子供を健やかに育てるために、幼児期から気を付ける7つのことが書かれています。
かつての私達と同じように、将来に対する不安を抱えているお母さんや、お子さんに診断が出て戸惑っているお母さん、不安になっているお母さん達の心の負担がきっと軽くなるでしょう。

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