子供に何度も片づけをしなさいと言っても、出したおもちゃが散らかったまま。
ようやく子供が片づけを始めたと思ったら、いつの間にかおもちゃで遊んでいた・・・
あなたにも同じような経験は、ありませんか?
お子さんが片付けをうまくできないのには、理由があるかもしれませんよ。
目次
片付けがうまくできない理由を考えてみましょう
お子さんにお片付けが身につかない理由はいろいろありますが、大まかに「お片付けのスキルが不足している(問題がある)」か「お片付けに集中できない集中力の問題」か「動機づけが上手にできていない」かのどれかに分けることができます。
場合によっては、複数の要因が重なっていることもあります。
お片付けのやり方がわからないから
もともとお片付けや、整理の仕方がわからないなど、お片付けのスキルが不足しているから、うまくできないことがあります。
私達大人でも、片付けが上手な人とそうでない人がるくらいですから、お子さんの場合はなおさらです。
この場合は、お子さんに合った方法で、「お片付け」のスキルを身につけることを目指します。
これは、練習を重ねることで獲得できますから、後程、片付けの練習方法をご紹介します。
お片付けに集中できない、注意がそれやすいから
お子さんがお片づけを始めても、片づけている途中で気がそれしまい、中断してしまうことがあります。
例えば・・・
- 片づけている途中に気になる本を見つけて、読みたくなってしまった。
- 点いているテレビ番組が気になる。
などです。
あなたもお片付けの途中で、ついつい懐かしい本やアルバムなどを見つけて、お片付けを中断してしまった経験がないでしょうか。
お子さんの場合は、まだまだ忍耐や集中力も身につけていく途中です。
お片付けの最中に、気がそれてしまわないよう、工夫してみましょう。
テレビがついているのであれば、テレビを消してから、お片付けを始める。
何かおもちゃで遊んでいるのであれば、「お片付けが終わったら、続きをしましょう。」と、お子さんに諭してから、行ってください。
その他にも、我が家の場合は、長時間のお片付けは、子供達の集中力も持たなかったので、短時間でお片付けが終われるように工夫しました。
後程ご紹介しますが、お子さんが幼児期は、どこに何を片付けるのか複雑だと、時間もかかりますし、最初から上手にはできません。
可能な限り簡単にできるように、おもちゃを入れる大きな箱、絵本を片付ける棚くらいの区別にしました。
おもちゃを箱の中にポイポイ入れるだけで、お片付けが完了するようにしたのです。
また、時間の見通しが苦手な子には、タイマーを使って、お片付けの時間が分かるように工夫してみると効果的です。
集中力が弱い子であれば、制限時間内に終わるように、ゲーム感覚で一緒にお片付けをしてみるなど、お子さんに合わせていろいろ工夫してみましょう。
お片付けをやりたくないから
お子さんによっては、「お片付けは面倒だからやりたくない」ということも考えられます。
この場合は、どうやってお片付けの動機づけを行うのかを考えることになります。
つまり、お子さんがお片づけをする「やる気スイッチ」が入るように、モチベーションを高める工夫が必要です。
モチベーションを高めるのに、簡単で効果的なものは「ご褒美」です。
お片付けが終わったら、ゲームやご褒美シール等がもらえるのは、お子さんにとっても分かり易いです。
また、ご褒美があると、その直前の行動が強化されていきますから、お片付けに対しての「面倒だからやりたくない」という抵抗感を減らすことができます。
また、わざとだらだら時間をかけて、お母さんを困らせようとする場合は、制限時間を設けて、「早く終わったら残り時間はゲームの時間ね。」というふうに工夫することで、積極的に行動するよう促します。
具体的な片付けの練習方法は?
まずは、大きなカゴを用意してください。
大きさは、スーパーで使うようなカゴのサイズでいいでしょう。
第1段階:散らかっているものをカゴに入れる
幼児期のお子さんの場合、片づける場所が複数あると、1つ1つ元の場所に戻すのは大変な作業です。
また、時間もかかりますから、気もそれがちになります。
まずは、床に散らかっているものを、カゴの中に入れてもらいましょう。
お子さんにとって、簡単にできて分かり易い方法なので、短時間でできます。
最初頃はおもちゃを何か1つ、カゴの中に入れることができただけでも褒めてあげましょう。
次第に一人でもお片付けができるようになっていきますが、当分はお母さんと一緒に、お片付けすることになります。
「お片付け」という概念がしっかり身につくまで、根気強く続けてください。
長期的に、「お片付けしてね。」「お片付け終わったよ。」ができるようになることを目指します。
また、ちゃんとその都度お子さんを褒めてくださいね。
第2段階:カゴの中に入れたものを、元の場所に戻す
ご家庭の状況にもよると思いますが、おもちゃを入れたカゴを片付ける場所がある場合は、カゴを元の場所に戻すときに気をつけることがあります。
例えば、積み木が入ったカゴ、人形が入ったカゴのようにいくつかカゴが増えている時は、どこにそのカゴを返せばいいのか、分かり易く工夫してあげる必要があります。
戻す場所が、お子さんにとって分かり易いように絵や文字を貼っておいて、最初のうちはお母さんと一緒に片づけるようにしてみましょう。
我が家の場合、おもちゃを片付けるカゴは、お部屋の隅に常に出しっぱなしなのですが、ちゃんとお片付けができるようになりました。
それは、カゴを利用した片付けを続けていると、特別なおもちゃが出てくるからです。
第3段階:特別なおもちゃの片付けは
カゴを利用したお片付けを続けていると、お子さんがカゴの中には片づけたがらないおもちゃが出てきます。
例えば、我が家の場合は、子供達が一生懸命に作ったレゴの作品などです。
カゴの中に入れると壊れてしまいますから、こういった子供達の中で特別なおもちゃが出てきたときに、個別のお片付けを身につけさせるチャンスです。
我が家の場合、子供達が作ったレゴの中で、特に大事にしているものは、それぞれ個別の片付け場所を作ってあげました。
こうすることで、物には決まった片付け場所があるんだよ。ということが身についていくようになったのです。
お子さんの「おもちゃをカゴに片づけたくない。」という行動に対しては「ちゃんと片づけなさい」と叱ってしまいがちですが、ひょっとすると、お子さんにとっての特別なおもちゃなのかもしれません。
チャンスを見逃さないように、片付けの際には、お子さんの様子を観察してみてください。
お片づけを習慣にするには?
片づけを習慣づけるためには、1日の生活の中に組み込んでしまうことがコツです。
例えば、おやつの前や、昼食や夕飯の前などです。
「お片付けが終わったらおやつにしましょう。」というようにご褒美とセットになっていると、お片付けの抵抗が減りますし、嫌がらずに積極的に取り組んでくれます。
また、お片付けのコツは、頻繁にちょっとずつすることです。
1週間に1回、ぐちゃぐちゃのお部屋を長時間かけてきれいにするのではなく、ちょっとだけ散らかったお部屋を、毎日のおやつの前に片付ける方が、片付けの練習になります。
それに、お母さんから「きれいになったね。ありがとう!」と褒められる機会も、増えることになります。
褒められる機会が増えることで、お子さんのモチベーションにも繋がりますので、片付けがルーティン化になるように、お子さんをサポートしてあげましょう。
お片づけは必ず完了させる
お片付けに関して、お子さんと一緒に練習をするうえで、注意したいことがあります。
お片付けをさせるうえで、次のような状況は避けなければなりません。
- お片付けをしたけれど、結局お片付けが完了できなかった。
- お片付けがちゃんとできなくて怒られた。
このような状況を作らせないことです。
- 「一緒にお片付けをしましょう。」と声かけをする。
- 一緒にお片付けをする。
- お子さんが片付けを完了させる。
- 褒められる。
この一連の流れは、セットとして考えください。
そのために、最初の頃は、床に散らばったおもちゃを、お子さんが片づけるのには集中力なども続きません。
始めの頃は、大方おかあさんが片づけてしまいましょう。
お子さんには、最後に2~3個だけカゴに入れてもらって、お子さん自身が片づけを完了させるのです。
そして徐々に、4~5個と増やしていき、「お母さんと一緒にお片付けができる。」、最終的には「一人で全部を片付けることができる」ことを目標としましょう。
また、最初の頃は、カゴに何か一つ入れただけでも褒めてあげましょう。
2、3個入れたらお片付けが完了ですから、「できた。」「やったね。」とハイタッチしてもいいと思います。
どうしても、最初はお子さんにさせてみたものの、なかなか進まないお片付けに、「もう!後はお母さんがするから!」となりがちです。
順番が逆ですから、注意してくださいね。
お子さんのモチベーションに高めるには?
お子さんが片付けに対して、面倒だからやりたくないと気が乗らないときは、「ご褒美」を利用します。
ご褒美がなくても、できるようになって欲しいけど・・・と親としては思いますよね。
片づける習慣が定着するまでは、「片付けをしたら〇〇という良いことがある」という流れを作ることが大事です。
先ほど書いたように、「お片付けしたらおやつにしましょう。」とか「早く片付けが終わったら残り時間はゲームしていいよ。」等は分かり易くて効果的です。
お子さんが就学児であれば、ポイント制を活用することがお勧めです。
- 1回につき1ポイント(カレンダーにシールを貼る・ホワイトボードに書く等)
- ポイントが貯まったら、子供の好きなものがもらえる・好きな活動ができる
我が家では、冷蔵庫に100均で買ってきたホワイトボードを貼っておいて、良いこと1回につきニコニコマークが1個貯まっていくルールを採用しています。
このようなポイント制の良いところは、子供の自主性を伸ばしやすいことです。
「お母さんお片付けしたよ。ニコニコマークつけても良い?」という感じです。
何かできることはないかを、自分で考えて行動することを目指します。
我が家の場合は、自主的にお片付けをしたときは、ポイントを2倍にしてあげています。
逆に、「お片付けしたらニコニコマーク?」というように事前の交渉があった時は1個です。
自分で頑張った結果、良いことがある経験を積むことは、モチベーションに繋がりますから、自主的にできたら「当たり前」と思わず、たくさん褒めてくださいね。
どうしてもお片付けをしてくれないときは?
ご褒美を設けても、お子さんが片付けをしてくれない時があるかもしれません。
少年期のお子さんの場合、「自分がやらなくても、お母さんがやってくれる」と思われている場合や、「〇〇くれたらお片付けする」等のように交渉された場合は気をつけましょう。
特に、「〇〇くれたらお片付けする」の場合、最初にご褒美をあげてしまうと、その直前の行動がどんどん強化されていきます。
つまり、「〇〇くれたらお片付けする」から次第に「〇〇と△△をくれたらお片付けする」だったり、何をするにしても「〇〇くれたら××する」というよう交渉がエスカレートしていくからです。
このようなときは、お子さんの様子をしっかり観察して、どう行動するのかをしばらく見守ってあげましょう。
お子さんが、自分からちょっとした片付けをしたときに見逃さないで、「ありがとう」とお子さんの行動に対して褒めてください。
そして、「お母さん助かったわ」「お母さん嬉しい」というように、気持ちをしっかと伝えてあげてください。
その時々で、お子さんの行動を褒めたり、承認することで、徐々にお子さんの内面が変わっていくでしょう。
まとめ
お子さんが片付けをできないのには、理由があります。
やり方が分からない・他のことが気になって進まない・ヤル気がない・・・等
お子さんのできない理由に合わせて、サポートしてあげましょう。
片付けのやり方を簡単なことから始めたり、片付けに集中できるように環境を整えたり、ご褒美を設けるなどがあります。
片付けの習慣を身に付けるために、1日の生活の中に組み込んでみましょう。
また、習慣が身につくまでは時間がかかります。
なかなかできないことに焦って怒るよりも、できないことをどうサポートすればできるのか?に注目してみてください。
お片付けができた時には、「できて当たり前」と思わず、必ず「ありがとう。すごく助かったよ」「すごいね。できたね。」など、お子さん褒めて行動を承認することが、とても大事です。
お子さんは褒められることで、「お母さんが喜ぶからまた頑張ろう」とモチベーションが高くなったり、自主的に片付けができるようになるでしょう。
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