うちの子どもは、ボタン留めを何度教えてもうまくできません。どうしたらいいでしょうか?

子供にできることを増やしたくて、お母さんは日々頑張っています。

でも、お子さんに何度教えてもうまくできなくて、ついイライラしたことはありませんか?

お子さんと一緒に練習するとき、気をつけることがあります。

できないサイクル・できるサイクル

あなたは、お子さんとボタンを留める練習をしています。

最初は、あなたがお子さんにお手本を見せてあげました。

お子さんは、何とかボタンを留めようとはしていますが、うまくいきません。

何度もあなたはお手本を見せていますが、お子さんは一度も成功できません。

そうしていくうちに、あなたはついイライラしてしまい、声を荒げてしまいます。

「どうして、できないの?」と。

 

この練習だと、1から3の「できないサイクル」が、グルグルと回っていますね。

  1. お母さんが子供に教える・指示する
  2. 子供ができない
  3. お母さんが注意する・怒る

このサイクルが続いていくと、お母さんのイライラが増えていくだけでなく、

「この子は、やっぱり何もできないんだ・・・」と、諦めたり、落ち込んでしまいます。

お子さんも、教えてもらったことができないことや、お母さんから注意されたり、怒られることで、自分に自信をなくしてしまいます。

 

でも、このサイクルは、「できるサイクル」に変えることができます。

子供に合ったサポートをすることで、先ほどのサイクルは・・・

  1. お母さんが子供に合ったサポートで教える・指示する
  2. 子供ができる
  3. お母さんが褒める

このサイクルだと、お母さんも嬉しいですし、

何よりお子さんにとって、できなかったことができるようになる、そして、お母さんからたくさん褒めるられることで、自信もつきますし、やる気にも繋がります。

では、どうしたら「できないサイクル」を「できるサイクル」に変えることができるのでしょうか?

「できた!」を積み重ねるためのスモールステップとは?

子供ができないことには、できるようにサポートすることが大事です。

そのために、スモールステップを用います。

スモールステップでの練習とは?

スモールステップとは、文字通り「階段」です。

一人でボタンを留めるために、次の5つのスモールステップで練習します。

※お子さんが練習しやすいように、大きめのボタンと緩めのボタンホールを準備します。

  1. 手を添えて、ボタンホールにボタンを留める(全部手伝う)
  2. 手を添えて、ボタンをホールに挟む。
  3. 手を添えて、ボタンが半分ホールに入ったら、あとは自分で留める。
  4. 手を添えてボタンとホールをくっつけ、あとは自分で留める。
  5. 「ボタンはめて」で留められる。

1ができたら2へ、2ができたら3へと、階段を上るように進めていきましょう。

また、これができたら・・・

  • ボタンの大きさを徐々に小さくする
  • ボタンホールを普通のものにする
  • 鏡を見ながら、ボタンのある服を着る練習をする・・・等

徐々に難易度を上げていき、最終的にボタンのある服を、掛け違うことなく自分で着ることを目標にしてみましょう。

気をつけて欲しいこと

スモールステップは、できたことで上のステップに行くことができます。

でも、お子さんが苦戦しているときは、どうしたらよいでしょうか?

 

お子さんが、もう少しでできそうな場合は、焦らずにお子さんを励ましながら、そのステップでの練習を続けてみましょう。

何度も練習しても難しい場合は、一度前のステップに戻ってください。

そして、前のステップが十分できたら、元のステップに再チャレンジしてみましょう。

 

また、お子さんができた時は、必ず褒めてくださいね。

それは、お母さんの補助があってできた時でもです。

親のサポート付きでお子さんができた場合だと、「できて当然」と思うかもしれません。

でも、お子さんにとって、親から褒められることで、次のやる気に繋がります。

これによって、「できるサイクル」が完成し、回り始めるでしょう。

家庭でお子さんに教えるとき、大事なことは?

家庭でお子さんに教える時に、大事な3つのことがあります。

焦らない

スモールステップを上っていくときに、あと少しのところで、うまくいかなくなると、

「どうして、できないの?」と焦りがちになってしまいます。

 

親が焦ってしまい、お子さんに対して急かしたり、怒ってしまうと、

お子さんも、同じように焦ってしまうし、できないことに「自分は、だめなんだ」と落ち込んでしまいます。

少しずつできることが増えてくると、ついつい期待しすぎて親は焦ってしまうので、気をつけてくださいね。

 

1つのことを身につけるまでに時間がかかることは、悪いことではありません。

お子さんが確実にできるように頑張っているのだと、前向きに捉えてくださいね。

頑張らない(無理をしない)

お子さんによっては、1つのことを身につけるまで、時間がかかることがあります。

そのため、お母さんがもっと自分が頑張らないと・・・と思い込んでしまうことも。

 

目標を達成するのは、お子さん次第です。

だから、お母さんは、お子さんが練習を続けれるようにサポートしましょう。

そのためには、普段からお母さんは無理をしないように気をつけてください。

お母さんが、頑張った時は、その分、違うところで無理をしないでおきましょう。

例えば、家事は今日しないといけないことだけにする。

夕飯は、お総菜など簡単なものにしておく。

 

無理をしてしまうと、気持ちに余裕が生まれません。

気持ちに余裕がないと、家庭でお子さんに教える時、イライラして怒りがちになってしまいます。

お母さんは、普段から無理をせず、リラックスできる時間を作るように心がけてくださいね。

諦めない

子供がうまくできなかったり、スモールステップをこなせないと、

「この子は、やっぱりできないかもしれない」と、挫けそうになってしまうときがあると思います。

私も、子供達に教えているとき、同じような気持ちになったことがあります。

でも、「時間はかかるかもしれないけど、この子はできる!」と諦めませんでした。

焦らず、継続することで、子供達は自転車が乗れたりなど、いろんなことができるようになりました。

 

子供の可能性を信じれるのは、両親だけです。

両親が「この子は、できない」と諦めてしまうと、お子さんのできないことばかり注目してしまいます。

そのため、ますます「この子は、できないことが多い」と感じてしまうでしょう。

 

小さなことからできることを増やすことで、お子さんの自信にもなりますし、両親にとっても、自分たちの子育てに自信がつきます。

親子二人三脚で、スモールステップを上り、できる喜びを分かち合いましょう。

きっと、親子の絆も深まりますよ。

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