我が家の長男は、生まれて11年目にして、虫歯になってしましました・・・。
初めての虫歯治療、どうなる?
目次
3ヶ月に1回の歯の定期検診にて
我が家の子供達は、3ヶ月に1回、歯の定期検診に通っています。
先日も、定期検診を受けるために、馴染みの歯科医院に行ってきました。
歯科衛生士さんから歯磨き指導や、歯のクリーニングをしてもらい、あとは先生のチェックとフッ素塗布をするだけでした。
しかし・・・
「長男くん、虫歯のようですね。」
予想外の先生の言葉にビックリ!
毎日仕上げ磨きをしていましたので、大丈夫だと思っていましたが、素人目にはわからないものですね・・・(泣)
先生がおっしゃるには、長男から向かって、下の右、奥から2番目の歯の側面が、ほんの少し虫歯になったとのこと。
軽い治療で大丈夫そうでしたが、私には心配事がありました。
長男の特性
長男は、初めて体験することが苦手です。
この前、初めて耳鼻咽喉科を受診したとき、ややプチパニックを起こしてしまいました。
事前に何をするのかを、長男に伝えておきましたが、それでもでした。
おそらく、初めて見る器具や機械が、何をするものなのかが、わからなくて不安だったのだと思います。
それに、それが長男にとって「痛いもの」なのかどうか、それが怖くてプチパニックを起こしたのでしょう。
ただ、長男は、実際に体験して「痛くない」「大丈夫」と理解すると、平気になります。
この耳鼻咽喉科でも、そうでした。
最初は、嫌がって抵抗をするので、長男の手を握っていたとき、抵抗する力が伝わってきました。
でも、大丈夫だと長男が理解すると、抵抗する力が弱まったので、手を握る力がふっと軽くなったのがわかりました。
長男に大丈夫だと分かってもらうまでが、難しいなぁと感じましたね。
今回の歯の治療では痛みが伴うので、大丈夫かなぁと私が心配していると、先生がある提案をしてくれました。
虫歯治療のためのスモールステップ
今回は、ごく軽度の虫歯なので、早急な治療が必要ではありませんでした。
でも、初めてのことが苦手な長男なので、治療が大したことないことでも、長男にとっては大事なこと。
なので、先生は・・・
- 治療や器具の説明を受け、実際に体験してみる ※治療はしない
- 体験が大丈夫そうなのであれば、別の日に治療実施
スモールステップで、虫歯治療を行うことを提案してくれました。
これなら、長男もたぶん大丈夫かなと思い、先生の提案でお願いすることになったのです。
事前体験は、2週間後となり、ごく軽度の虫歯とはいえ、これ以上悪くならないように、仕上げ磨きはいつもより気合を入れて磨きました。
事前体験にて
いよいよ事前体験の日。
長男よりも、私の方が緊張していたと思います(笑)
長男を安心させるために・・・
まずは、再度、歯の状態をチェックしてもらいました。
あれから、悪化した様子はないとのことなので、私は少しホッとしました。
歯科衛生士さんによる歯の再チェックのあと、治療のために使う器具や機械の説明と実践をしてくれました。
- 歯に風を当てる機械
- 歯を削るときに使う、水が出る機械
- 水を吸う機械(吸引)
- 歯を削る(削ぐ)器具(ごく少しの虫歯だったので、ドリルは使いませんでした)
体験といっても、いきなり口の中ではなく、まずは手のひらで試してみることになりました。
手に風を当てたり、水をかけたり、その水を吸い取ったり、削る器具で手をトントンとしたり。
最初は、おっかなびっくりな長男でしたが、表情は大丈夫そうでした。
次は、実際に口の中で実践することになりました。
ただ、これには長男も、「えぇっ!?」と思ったようで、やりたくないアピールなのか、フグのように口を膨らませていました(笑)
そこで、歯科衛生士さんは手鏡を長男に持たせ、実際にしているところを、これで見てみようと促してくれました。
それでも、ちょっと嫌がる長男。
手鏡をギュッと持つ長男の手を、嫌がるはずみで手鏡が落ちないように私は握っていましたが、長男の緊張が伝わってきました。
でも、機械から水が出て、それが別の機械で吸い込まれていくのを、長男は何だか面白そうに見ていました。
歯を削る器具を歯に当てるときも、嫌がりましたが、手鏡に映る様子を見て、大丈夫と思ったようで、口の中に入れても嫌がらなくなりました。
また水を吸い取る機械は、2つ用意がされていました。
- 吸引力は小さいけど、小さい音で、コンパクトだから負担が少ない
- 吸引力は大きいけど、大きな音で、形が大きいので、少し口を大きく開けないといけない
歯科衛生士さんは、長男に2つ機械の違いがわかるように、コップの中に水を溜めて実演してくれました。
長男にとっては、それが面白く思えたようで、目がキラキラしていましたね。
その後に、長男にどっちを使うことを選択してもらい、実際に口の中で体験してもらいました。
ちなみに、長男が選んだのは大きい機械の方でした。
一つクリアできると・・・
歯科衛生士さんは、長男が事前体験を1つクリアできるたびに、ものすごく褒めてくれていました。
「すごいよ~。」「頑張ったね~。」
また、クリアしたときだけでなく、少し嫌そうだけど、頑張っているときでも、
「できてるよ~。すごいよ~。」
と、長男を勇気づけるような感じで、声掛けをしていただきました。
事前体験は、だいたい成功で終わりました。
すると、歯科衛生士さんが、
「ひょっとしたら、今日、このまま虫歯治療をしても、長男くんなら大丈夫だと思いますよ。どうしますか?」
と、提案してくれたのです。
事前体験を、多少嫌がるところもありましたが、だいたい成功した長男。
このまま治療でも、大丈夫かもしれないと思いましたが、念のため本人に、「できる?」「できない?」の2択で選択してもらいました。
すると、長男は元気よく、
「できる!」
と、答えてくれました。
虫歯治療本番!
歯科衛生士さんから、先生にバトンタッチし、いよいよ虫歯治療です。
治療中は、事前体験のおかげで、大丈夫でした。
ただ、嫌がったときが1度ありました。
事前体験のときに、使用しなかった器具を、先生が使おうとしたときです。
治療中、先生の手元をよく見ていた長男は、それに気づき、「え?何それ?」という感じで嫌がりました。
歯科衛生士さんは、長男の嫌がる様子をみて、気づいてくれたので、
「先生、それじゃなくて、こっちでお願いします。」
と、事前体験をしたときに使用した器具の方を、先生にお願いしてくれました。
すると、長男は安心したようで、そのまま治療続行となり、無事に終了となりました。
無事に終わった後、歯科衛生士さんだけでなく、先生からも褒められて、長男は嬉しそうでした。
今回の虫歯治療は、長男の「できる」自信に繋がったと思います。
子供が苦手なことを頑張るために
虫歯にならないように予防することが大事ですが、今回のことは、長男にとって良い経験になったと思います。
今回、長男がパニックをあまり起さず、治療を受けることができたのは、これまでの経験の積み重ねだと感じました。
3ヶ月に1回の定期検診は、急用でない限り、通っていました。
そのため、子供達は病院の雰囲気や先生に「慣れる」というよりは、「大丈夫」だと感じるようになったのだと思います。
あと、「頑張ったご褒美」として、歯科医院でもおもちゃ1個プレゼントとなっていますが、それとは別に、家の方でも、ご褒美を用意しています。
それは、お手伝い5回するとできる「マインクラフト」ゲームが、歯医者を頑張れたらできるというレアなご褒美です。
このレアなご褒美ゲットのため、「よし、頑張るぞ~!」とモチベーションが上がるようです。
定期検診のたびに、このレアなご褒美があると子供達は理解しているので、怖いけど頑張ろうという前向きな気持ちになるのだと思います。
本当は、ご褒美なしでも定期検診を受けることができる方がいいと思います。
でも、自閉症がある子供達にとって、苦手なことを克服するのは、私達が想像していることより大変です。
なので、ご褒美は、子供が苦手なことを乗り越える、前進するための補助アイテムと考えてみましょう。
大事なことは、子供が苦手なことを頑張ろうとするとき、傍で勇気づけたり、サポートしてあげることです。
子供ができたときにだけ、褒めたりするのではなく、それまでの過程の中でも、褒めることが大切です。
今回の長男の虫歯の治療中にも、私は何度か「すごいよ~。口、大きく開けれたね。」など、声掛けしました。
また、治療の途中で、口をゆすいだあと、「頑張っているね。あと少しだよ。」と長男とグータッチをして、長男の頑張りを褒めました。
発語があまりない長男ですが、「すごいでしょ?」という表情で、グータッチをしてくれるので、そんな姿に成長を感じます。
子供は、一人では成長できません。
本人の頑張りもありますが、お母さんやお父さん、周囲の人の励ましやサポートによって成長していきます。
そして、子供の成長を近くで感じることで、お母さんやお父さんも、子育ての自信がついていくでしょう。
今回の長男の虫歯治療は、私にとっても良い経験になったと思います。
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