特別支援学校に通う長男が居住地交流を体験しました(2回目)

2020年1月中旬。

特別支援学校に通う長男が、2回目の居住地交流を体験しました。

そのときのことをレポートします。

参考になれば、幸いです。

ちなみに、1回目の居住地交流の記事は、こちらです↓

特別支援学校に通う長男が居住地交流を体験しました(1回目)

前回よりステップアップした居住地交流

前回の居住地交流で、落ち着いて過ごすことができた長男。

そこで、今回は前回よりも、長い時間、特別支援学級を体験することになりました。

時間は、1限目(9:00頃)から5限目(15:00頃)までで、給食や掃除も体験することに。

 

長男の通っている特別支援学校の小学部は、高学年(4~6年生)になっても、下校時間は低学年の時と同じ14:00頃に下校となっています。

また、クラブ活動は、中学部からなのでありません。

そのため、いつもより1時間多く、特別支援学級で過ごすことになるので、いつもより気疲れするかなと心配でした。

 

前回、私は12時頃に長男と一緒に帰りましたが、今回は午前中のみ付き添うこととなりました。

長男の担任の先生は、ずっと長男に付き添うこととなったので、もし不測の事態があっても大丈夫だと思いました。

 

居住地交流がある前日。

長男に、次の日のことを簡潔に伝えました。

私の説明に、長男は今回も特に動じる様子はありませんでした。

でも、気のせいかもしれませんが、前回が楽しかったのを思い出しのか、長男は少し嬉しそうな表情をしていました。

特別支援学級の授業

居住地交流当日。

2回目の居住地交流が始まりました。

自己刺激が多かった体育

1限目は、体育館で縄跳びでした。

ただ、長男、縄跳びは昨年から練習をしているのですが、最高記録で前周り10回です。

毎回、全力でジャンプして飛ぶのと、手の返し方がまだ不完全なので、うまく飛ぶことができないのだと思います。

 

今回は、前周りを何分飛ぶことができるのか?というタイムトライアルでした。

先生の合図ともに、みんな一斉にスタートしましたが、長男はすぐに引っかかってしまい、即終了。

でも、先生の配慮で、もう1回チャレンジすることになりましたが、健闘虚しく5回で終わってしまいました。

 

他の子達は、長男と同様にひっかかって終了した子もいましたが、飛び続けている子もいました。

できないことに対して悔しいのか、それとも、気持ちを落ち着きさせたいのか、長男は、やたらと体を前後に揺らすノッキングや、自分の手のひらをひらひらさせて、それを見る自己刺激を繰り返していました。

ただ、体育が終わると、気持ちが切り替わったのか、それらの行為はなくなりました。

特別支援学級での生活単元

2限目は生活単元で、今回はアルバム作りでした。

先生から写真を受け取り、それを自分のアルバムに貼り、写真の解説をコメント欄に書く作業をすることになりました。

 

長男の写真は、特別支援学級の先生が用意して頂けました。

写真は、文化祭のときに、次男からサツマイモを買っているところなど、次男とツーショットで写っているものでした。

長男は、担任の先生から「何の写真?」と聞かれると、「サツマイモ!」など単語でしたが、何の出来事か覚えているようでした。

 

長男は、ほぼ毎日、日記を書いていますが、自分で文章を考えて書くことは、まだできません。

でも、何を書くのかは、自分で決められるようになり、例えば、体育があった日は、「飛び箱」「ジャンプ」など、単語で伝えてくれるようになりました。

私は、学校の連絡帳と、それらを基に文章を考え、口頭もしくは紙に書いて、長男にそれを日記に書いてもらいます。

今はこの段階ですが、いずれは自分で書けるようにステップアップしていきたいです。

 

長男の担任の先生は、長男が書く日記のことをご存じなので、先生が文章を考え、持参したホワイトボードに書き、長男がそれを見て紙に書いていました。

長男は、字をきっちり書く方なので、時間はかかりましたが、丁寧に書くことができたと思います。

初めて受けた理科の授業

3限目は、長男にとって初めての授業となる「理科」でした。

特別支援学級の5年生と6年生の子と一緒に、理科室に移動。

特別支援学校にはない設備だったので、長男はワクワクして、嬉しそうでした。

 

今回の理科の授業は、「空気」についてで、酸素・窒素、二酸化炭素のことを学びました。

また、これらは水に溶けるのか?という実験をすることになり、担任の先生と一緒に実験をしていました。

 

長男は、ちゃんと座って実験のやり方を見てはいたようですが、テンションが高かったせいか、足でトントンと音をたてたり、キョロキョロと理科室を見渡していました。

そのためか、いざ実験となると、「どうしたらよかったっけ?」という感じになり、結局、先生のリードのおかげで、実験はうまくいったと思います。

 

実験が成功すると、長男はとても嬉しそうで、目がキラキラしていました。

そんな様子を見ていると、「もっと早くに、居住地交流をしておけば、よかったな。」と、今頃ではどうにもならないことですが、後悔してしまいます・・・。

落ち着いてできた学習の時間だったけど・・・

4限目は、学習の時間でした。

すると、学習の時間が始まる前に、教室がアコーディオンカーテンで2つに仕切られました。

普通学級での交流授業がない子たちは、どちらかに移動し、長男は4年生と5年生の子がいる方で、学習することになりました。

どうやら、おそらく、落ち着いて宿題をこなせる組と、ちょっと騒いでしまう組とで、分かれているようで、長男は、前回、落ち着いて過ごすことがきたたので、静かに課題をこなしている子達と一緒に学習することになったのだと思います。

 

今回も、長男の担任の先生が課題のプリントを持ってきてくれたので、それを黙々とこなしていました。

学習中に、いきなり長男、すくっと立ち上がりました。

どうしたのかな?と思っていたら、「トイレ。」と言って、トイレに行ってしまいました。

 

自分の意志で行くことは、いいのですが、休み時間に、担任の先生から「トイレ行く?」と聞かれたとき、「行かない。」とキッパリ言っていました。

長男としては、先生から聞かれた時点では、本当に行きたくなかったと思います。

でも、「授業中にトイレに行くかもしれないから、休み時間に行っておこう」という発想までには、いかないのかもしれません。

 

4限目が終わり給食の時間となるので、私は一旦帰ることにしました。

前日にそのことを伝えてあったからか、長男は、癇癪やパニックなど動じることなく、私を見送ってくれました。

迎えに行くまでの長男は?

15:00頃に迎えに行くと、長男は嬉しそうに玄関から出てきました。

長男の担任の先生に、4限目以降の話を聞くと、特に問題はなかったそうです。

 

給食の時間、長男はみんなと一緒に準備をし、長男の隣が次男だったので、知った顔がいるおかげか、特別何もなかったようです。

この日の給食は、特に苦手なもやしもなく、全部完食しました。

 

給食の後は、掃除の時間で、教室の床を雑巾掛けをしました。

特別支援学校でも、掃除の時間はあります。

でも、教室の中を5往復する程度で、時間は短いです。

いつもよりも、がっつり掃除だったようで、先生曰く、少し疲れが見えたようでした。

そのあとは、また学習の時間だったようですが、これも特に問題はなかったようでした。

 

担任の先生から話を聞いたあと、「頑張ったね。すごいよ。」と、長男を褒めると、長男は「すごい。」と言って嬉しそうでした。

2回目とはいえ、慣れない環境で長時間過ごしたせいか、長男はやや疲れたようで、家に帰って着替えると、愛用のソファの上に横になって、くつろいでいました。

本当に頑張ったと思います。

気づいたこと

2回目の居住地交流で、気づいたことがありました。

良かったことは?

いつもよりも、学校にいる時間が長かったのですが、パニック・癇癪などもなく、本当に落ち着いて過ごすことができたと思います。

また、予定の変更に対して、動じることもありませんでした。

 

実は、2限目の生活単元でした、アルバム作りですが、字を丁寧に書いていていたため、時間内に終わることができなかったのです。

以前の長男ですと、きちんと終わらせてからでないと、次のことはしたくないということで、嫌がって涙ぐむことがありました。

 

でも、ここ最近は、「今はできないけど、違う時間のときに、できるから大丈夫」という、予定の変更に対して柔軟になったようです。

なので、アルバム作りが途中でも、切り替えて理科室へと行くことができたと思います。

 

特別支援学校の先生方が、「後でできるから、大丈夫」ということを、1日の予定のカードを使って、予定を並び替えて教えたり、簡潔な文章を書いて長男に伝えたり、繰り返しの試行錯誤で、長男が次第に、それを理解することができたのだと思います。

今では、時間内に終わることができなかったとき、1日の予定カードを自分で変えて、先生にそのときにしてもいいのかを伝えるようになったので、成長したなぁと思いました。

これからの課題

今回も、これからの課題が見えました。

 

まずは、自己刺激の行動が、前回よりも多かったです。

体育や理科のときに、体を前後に揺らすノッキングや、手をひらひらさせてそれを見たり、足でトントンと音をたてたりしていました。

嬉しかったり、納得できないときに、長男はこれらの行動をします。

家でも、同じことをするので、注意をしたり、逆模倣で長男の動きをし、長男に気づいてもらって、やめてもらうようにしたりなど対策をしています。

もし、自己刺激行動が減っていかないようでしたら、別の方法やグッズを使って、自分で気持ちを落ち着けるように練習する必要があると思いました。

 

あとは、相手から話しかけられたときに、話をちゃんと聞くことです。

3時間目が理科だったので、特別支援学級のクラスの子が、理科室まで長男を案内してほしいと先生に頼まれていました。

「長男くん、理科室に一緒に行こう。」

と、その子は長男に言ってくれたのですが、気にも留めない感じで、教室をウロウロとする長男。

結局、長男は担任の先生と一緒に、その子のあとについて理科室へ行きました。

 

相手の話を聞いて、理解し、行動する。

コミュニケーション能力が乏しい今の長男にとっては、難しいスキルです。

まだまだ、長男において、練習や模索することが多いなぁと実感しました。

 

私は、まだまだ課題があることに、悲観しないようにしています。

課題がある分、それに取り組んでいくことで、長男は成長できると思うからです。

 

長男が自閉症と診断されたとき、課題は山のようにありました。

でも、優先順位をつけて、課題を1つ1つこなしていけるように、長男も私達も頑張ってきました。

そのおかげで今、長男は、あの頃には想像できないくらい、できることが増えたと思います。

 

もちろん、課題をこなすのに、時間がかかったものもありますし、今でも継続しているものもあります。

「できない」と諦めることは、簡単です。

でも、試行錯誤をして続けたことが、将来に繋がっていることを私たちは知っているので、取り組んでいこうと思いました。

今年度の居住地交流を活かして

今年度の居住地交流は、これで終了です。

2回の開催でしたが、長男の良かったところや、これからの課題がまた1つ明確になったので、よかったです。

 

来年度も、居住地交流は続けていきたいことを、両方の学校の先生にお願いしました。

また、来月には長男の学校で、保護者懇談会があります。

そのときに、今回のことを活かして、課題についてどう取り組むか?など先生と話し合って、6年生からいいスタートが切れるように頑張りたいと思いました。

 

今年は、長男の中学校進学がどうなるか?が、一番気がかりなことです。

特別支援学校の中学部に進ませるべきか?

特別支援学級がある中学校へ進ませるべきか?

どちらにしても、長男の将来を見据えて、考えていこうと思います。

 

長男の中学校進学のことや、居住地交流について、進展がありましたら、記事にしようと思っています。

皆さんの参考になれば、幸いです。

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