いよいよ立志式当日 ~自閉症の長男の目標は?

2023年2月半ば。

長男が通う中学校にて、いよいよ立志式がありました。

「立志のつどい」当日!

長男からもらったプログラムを見ると、「立志のつどい」と書いてありました。

どうやら、今年から「立志式」ではなく「立志のつどい」に変更されたようです。

 

立志のつどいは、2部構成でした。

第1部では、各クラスで1人ずつ、自分の決意表明「私の啓発録」を発表します。

そして、第2部は体育館にて行われ、下記のスケジュールとなっていました。

1.始めのあいさつ
2.代表者による「私の啓発録」発表
3.書道部による書道パフォーマンス
4.学年五訓唱和
5.全員合唱「明日へ」
6.PTA会長からの激励の言葉
7.終わりのあいさつ

長男はこの日のために、決意表明や学年五訓唱和、合唱を頑張っていたようです。

どんな「立志のつどい」になるのか、私の方が緊張していましたね。

長男の決意表明とは?

長男の特別支援学級のクラスに行くと、長男を含めて7人の2年生の子達がいました。

長男は前を向いて退屈そうに座っていましたが、私が来たことに気付くと、軽く手を振ってくれました。

 

いよいよ、第1部「私達の決意表明」がスタート。

誰が最初に読むのかなと思っていたら、まさかの長男がトップバッター(笑)

長男は画用紙を持って前に出て、お辞儀をしました。

そして、長男が画用紙を広げると、そこには大きく「勉強をする」と書いてありました。

すると、長男は小さい声でしたが、決意表明を始めました。

(決意表明は)「勉強をする」です。

勉強をして多くの知識を身につけたいです。

また、友達とコミュニケーションをとって、みんなと一緒に物事をやり抜く勉強をしていきたいです。

 

長男は、小学校高学年頃から日記を書いています。

簡単な日常生活の内容でしたら、自分で考えて書けるようになりましたが、今回の決意表明の内容は、おそらく先生が考えて頂けたものでしょう。

ただ、どんな内容にするか、先生は長男に聞いたと思います。

先生には、長男は選択肢を示すことで、選ぶことができることを伝えてあります。

長男が自分で考えた文章ではないですが、長男の意思は含まれていたと思います。

それだけでも、十分です。

自分の決意表明を読み終えた後、長男はお辞儀をして自分の席に戻りました。

マスクをしていましたが、長男の目が「やったよ!」と自信に溢れていましたね。

 

その後は、同じ特別支援学級の子の決意表明を聞いてから、第2部がある体育館へと移動しました。

第2部での長男は・・・?

第2部は、ほとんどが2年生全体での発表でした。

このとき、特別支援学級の子は、自分が所属する交流クラスのところに行きます。

長男が自分の椅子に座るところを、たまたま見ることができたので、長男の位置がわかってよかったです。

長男からは私の位置はわからないだろうなと思っていたのですが、視力が1.0以上ある長男。

私を簡単に見つけ、私がスマートフォンで写真を撮っていたからか、ピースをしてくれました(笑)

 

「立志のつどい」のプログラム1~3の間、長男は他の子と同じように落ち着いて座っていました。

そして、プログラムの4番目「学年五訓唱和」のとき、2年生全員がステージ前に出て、合唱をするときの隊形に並び始め、

長男も自分の立ち位置がどこか、きちんと把握できていたので、きちんと並ぶことができました。

 

「学年五訓唱和」が始まり、私はその様子をスマートフォンでビデオ撮影していました。

あとで、拡大して長男の様子をみることができたのですが、マスクをしていても、きちんと「学年五訓唱和」を言っているのが分かりました。

みんなと一緒に参加しているんだなとしみじみ思いましたね。

 

そして、立志のつどいのフィナーレとなる『全員合唱「明日へ」』が始まりました。

この歌は2年生全体で合唱しますが、パートごとに女子だけがメインで歌い、男子がハーモニーを歌ったり、その逆だったり。

長男は声変りがあったので、おそらく男子の低音のパートだと思います。

一人だけ目立つこともなく、他の生徒さんと同じように一所懸命その場で歌いきることができました。

 

合唱ができることは、当たり前かもしれません。

でも、長男が特別支援学校の小学部にいたとき、「みんなで元気に歌いましょう」はあっても、「合唱」の練習はありませんでした。

中学校の特別支援学級に入学してから、初めて「合唱」の練習をしたのです。

最初は、どんな風にするのかが分からなくて戸惑ったと思います。

ただ、長男にとって音楽の授業は楽しいようで、家で書く日記にも音楽の授業のことを書いていました。

 

また、私が「歌ってみて?」と長男にお願いすると歌ってくれました。

最初は音程もよく外れていましたが、長男は少しずつ上手になりました。

歌うことが上手になり、私や主人、周りの人から褒められることで、長男の自信になったと思います。

 

合唱が終了し、その後のプログラムも無事に終わりました。

長男は教室に戻り、先生から先日私が書いた「励ましの手紙」を読んだと思います。

長男がどう思ったのか分かりませんが、少しでも伝わってくれたらいいな。

特別支援学校小学部から市町の中学校に入学してもうすぐ3年

長男が特別支援学校の小学部を卒業し、今いる中学校に入学してもうすぐ3年になります。

1年生のときは、特別支援学校と特別支援学級との違いに戸惑ったと思います。

そのため、学校でパニックを起こしたり、家でも自分の気持ちや言いたいことが伝わらないことにイラついたり、このまま中学校に通わせることが心配でした。

 

でも、月日が経つうちに、長男が学校での生活の流れが分かってきたり、長男のことを周りの人が分かってサポートをしてくれたおかげで、今は楽しく通っています。

実際のところはどうなのかわかりませんが、毎日嬉しそうに学校に行く長男を見ていると、中学校はここに通えてよかったと思います。

 

2年生の終わりのとき、長男はあるものを持って帰ってきました。

それは、交流クラスの子が書いた寄せ書きとクラスで撮った写真です。

写真の中央で、皆と一緒にポーズをとりながら映っている長男を見ると、交流クラスの先生や生徒さんに感謝したいのと、私達が想像しているより頑張っている長男が誇らしく思えます。

もうすぐ3年生。

高校進学のことが心配ですが、何よりも残り少ない中学校生活を楽しんで欲しいと願います。

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