子供が自閉症だと分かってから、いろいろと悩みが多すぎて、どうしていいか分かりません。

子供が自閉症だと診断されてから、いろいろと悩みが多すぎて、いったい何から取り掛かればいいのだろう・・・。

あなたにも同じような経験は、ありませんか?

 

ただでさえ、お子さんが小さい頃は、子育てや家事に追われます。

一体何をどうしたらいいの・・・

こう思っているのは、あなただけではありません。

一人で悩まず、吐き出してしまいましょう

お子さんに障がいがあると分かってからは、いろいろなストレスがあると思います。

これらのストレスは、できるだけすぐに吐き出すことをオススメします。

 

いろいろな悩みやストレスから、回復するのが早い人は、

自分の感じている悩みやストレスを、友人に相談したり、日記等で表現出来る人です。

 

相談することで、自分では深刻に思っていたことが、実はそれほどでもないと気付かされることがあります。

また、日記をつけることで、客観的に過去の出来事を振り返ることができます。

このような、記録をつける手法は、認知行動療法などでも用いられています。

悩みを整理する

次に、あなたが抱えている悩みを整理してみましょう。

とはいえ、あなたは、こう思われるかもしれません。

  • 私が抱えている悩みは、どれも深刻だし、多すぎて対処できない。
  • 私の悩みには、そもそも解決策なんてない。
  • 整理しても、問題の解決にはならない。

 

ここで、アンドリュー・カーネギーという方の逸話をご紹介します。

よろしければ、一読してみてください。

アメリカの有名な実業家で、鉄鋼王カーネギーと言えばご存知の方も多いと思います。

ある夜のことです。

彼は、あまりに多くの悩みを抱えてノイローゼのようになり、自殺まで考えていました。

「不倫相手の女性から連絡が入り、子どもを認知して欲しいと言ってきた」

「親戚の全員が問題と起こしていてもみ消さなきゃいけない」

「ろくでなしの甥っ子が警察沙汰の事件を起こし、身柄を引き取りに行かなくちゃいけない」

「政治家からの不当な圧力で、会社が存亡の危機に陥っている」

「妻から今夜食事に付き合ってくれなければ離婚すると言われてしまった」

身の周りのことから仕事まで、すべての危機が同時に頂点に達していた瞬間だったのです。

 

もうダメだ、限界だ、とカーネギーは思いました。

遺書を書いて自殺しよう。

そうカーネギーは決心し、机の引き出しを開けました。

引き出しにはもちろん護身用の拳銃が入っていたのですが、その下には自分の名入りの立派な便せんセットがありました。

「ああ、自殺するんだったら遺言を書かなくちゃ」

カーネギーはそう思って苦笑します。

 

まったく、自殺する前にもひと仕事しなきゃいけないのか・・・。

遺書をかく段になってカーネギーは考え込んでしまいました。

「死にたいぐらいに悩んでいるんだから、さぞかし自分には深い悩みが多いんだろう。いったいいくつくらいあるんだ?」

わかんなくなっちゃったカーネギーは、黄色い便せんと鉛筆を持ち出し、思いつく問題や悩みをすべて書き出したそうです。

 

当時、カーネギーは「世界で一番忙しい男」と言われていました。

仕事だけでなく、家族関係を含めると、悩みは絶対に何百もあるに違いない。

ひょっとしたら1,000個ぐらいあるんじゃないか?

ところが、箇条書きにしてみると、60個ぐらい書いたところで、鉛筆がピタリと止まったそうです。

 

思い出して考えて、とりあえず 「もっと悩みはあるはずだ」と些細な問題まで書き出します。

しかし、あんなにたくさんあると思っていた悩みは、結局、70いくつぐらいしかなかったのです。

普通の人でも70も悩みがあれば多いと思います。

 

でも自分の問題や悩みは何百もあると思っていた彼は、あれ?と思ったわけです。

結局、70個の悩みを順繰りに次から次へと考えていたことで、自殺をしようと考えるほど追いつめられていたのです。

 

悩みを書ききった瞬間、今夜中に解決できることはほとんどないことに気がつきました。

カーネギーは悩みを書いた便せんを、問題ごとにちぎってカードみたいにし、それを仕分けし始めました。

「明日できること」

「来週以降に着手できること」

「来月で間に合うもの」

「解決できないこと」

という4つの山に分けて、その4つ目の山(解決できないこと)はそのままくず箱に入れてしまいました。

 

残った3つの山、自分の悩みを書いた便せんの切れ端をカーネギーは大事に机の引き出しにしまい、そのまま彼は奥さんと夕食へと出かけたそうです。

もうすっかり、けん銃や自殺のことは忘れて。

出典:グッドムーンのブログ 悩みの解消法 2

いかがでしょうか?

自分で手に負えない困難に対処するには、それを一度全部書き出し、

バラバラに分解して、自分ではどうにもならないことを、捨ててしまう事がコツです。

そして、残った課題のうち、あなたが出来ることから、順番に取り組むのです。

これは、ポジティブ心理学からも、効果的な方法とされています。

実際にやってみましょう

それでは、1枚の用紙とペンを用意してください。

用紙は、ノート・コピー用紙・広告の裏・・・何でもいいです。

 

次に、今感じているストレスや問題を、思いつく限り書きだしてみましょう。

お子さんの癇癪や、幼稚園での問題等の深刻なものから、

部屋の掃除・今夜の晩ご飯のメニュー・・・等、どんな些細な事でも結構です。

とにかく、思い付く限りできるだけ、具体的に書き出してみましょう。

 

実際にやってみていかがでしたか?

用紙いっぱいに、やらなければならないこと、できていないこと、不安なことなど、たくさん書くことができたと思います。

次は、書きだしたことの中で、現時点で、

「あなたでは、どうしようもないもの」

「自分の努力では、どうにもならないもの」

これを、赤ペンで消してしまいましょう。

 

さて、いかがですか?

少しスッキリしてきましたか?

悩みの多くは、将来に対する不安がほとんどです。

  • 将来、〇〇になったらどうしよう。
  • 将来、〇〇が起こったらどうしよう。
  • 将来、〇〇になるのじゃないか。

こういった、現在起こっていない問題は、いくら考えてもどうにもなりません。

そのため、ひとまず悩みから消し去る必要があるのです。

できることからやる

それでは、リストに残った悩みや問題を、順番に片付けていきましょう。

ここで重要な事は、以下の3つです。

  • いきなり全部解決しようとしない。
  • できるところから取りかかる。
  • コツコツと継続する。

いきなり全部解決しようとしない

家庭を守っているお母さんは、日々忙しいです。

子育て、家事、そして仕事に勤めている方もいると思います。

忙しい中、全てをこなそうと思えば思うほど、結局全てが中途半端になってしまいます。

そのため、あなたができるところから、始めてみませんか?

 

いつも家の中をキレイにしたいけれど、慌ただしくて掃除ができません。

子どもにもっと関わりたいけど、それもうまくいきません。

どれもうまくいかなくて、自分が嫌になります。

 

これは、私たちヘのご相談の中でも、よくある内容です。

理想と現実のあまりのギャップに、

何とかしたいけど、いったいどうしたいいのだろう・・・。

ついつい、自己嫌悪に陥ってしまいますよね。

こんな時こそ、一度に全部解決しようとは考えず、取り掛かれるところからやってみましょう。

できるところから取りかかる

まずは、小さなところから始めてみましょう。

そして、徐々にできることを増やしていきます。

例えば、「家の中をキレイにしたい」とう目標の場合・・・

  1. お客さんが訪れる玄関だけを、綺麗にする。
  2. 玄関まわりを綺麗にできたら、その状態をキープできるようにする。
  3. 掃除する際には、玄関とプラス何処か1箇所を綺麗にする。
  4. 少しずつ掃除する範囲を、玄関からキッチン、リビングと徐々に広げていく。
  5. 家がキレイになる

目標設定理論の専門家によれば、目標というものは、

簡単すぎてもいけませんが、かといって、難しすぎてもいけないのです。

「ほどほどに難しい目標」にする事が、物事を進める時のコツなのです。

コツコツと継続する

テレビを見ていると、あっという間にできたかのように、感じることはありませんか?

  • お洒落なお料理が、3分で出来上がる。
  • ボロボロのお家が、30分でとってもお洒落にリフォームされる。
  • チアリーディングを始めた女子高生が、1時間で全米大会を制覇する。

でも、実際には、時間や手間や苦労があります。

 

先程、例に挙げたお掃除も、一瞬でできるようになったりはしません。

それは、子育てや家事等全てについて、同じことです。

 

もちろん、あなたの子育ては、周りにいらっしゃるお母さん達と比べて、とても大変かもしれません。

例えば、同じマラソンでも、周りの人達はハーフマラソン完走、

でも、あなたはフルマラソン完走が目標となるかもしれないということです。

 

しかし、いきなりフルマラソン完走に挑戦するのではなくて。まずはあなたが出来るところから始めます。

毎日、柔軟体操をする・散歩する・食事に気をつける

それが出来たら、次に「散歩する」ことを、毎日2キロ走るに変更する。

そして、これもできたら、マラソン用のシューズを買って、2キロから5キロへと変更する。

つまり、コツコツと継続することが大事になります。

 

ここまでお読みになられたあなたは、ひょっとしたら、そんなことは、当たり前だと思われるのではないでしょうか。

でも、実際に皆さんのご相談を頂く中で、例えば次のようなことが往々にして起こるのです。

 

あるお母さんから、子供が寝つきが悪く、0時過ぎても寝てくれないというご相談がありました。

そこで私達は、

「少なくとも就寝前には、テレビ等を見せないようにして、夜は9時頃には就寝し、

朝は6時頃には起床して、朝日を浴びるような生活に改善してみてください」

と、このようなアドバイスをさせていただきました。

 

そうしたところ、その週明けに、再度メールをいただきました。

「アドバイス通り、テレビを見せずに、夜9時頃に寝かしつけてみましたが、やはり、なかなか寝てくれません。

他の方法で、何かありませんか?」

お気持ちは分かるのですが、お子さんの困り事に対して、

うまくできなかったり、すぐに解決できないことに、お母さんが焦っていてはいけません。

しっかりと腰を落ち着けて、一つ一つ改善に向けて、コツコツ取り組んでいくことが大事なのです。

 

終わりに、第二次世界対戦の苦境の中、当時のイギリスを舵取りした、元英国首相の名言をご紹介します。

成功とは、失敗を重ねても、やる気を失わないでいられる才能である。

Success is the ability to go from failure to failure without losing your enthusiasm.

成功は最終目的地ではないし、失敗は致命傷でもない。大切なのは継続する勇気である。

Success is not final, failure is not fatal: it is the courage to continue that counts.

-Winston Churchill (ウィンストン・チャーチル)

いかがでしたでしょうか?

参考になれば、嬉しいです。

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2児の自閉症児を育ててわかった、子育てに必要な7つのステップ
この本の中には、これまで私達が体験してきたいろいろなエピソードを基に、私達が感じた不安や、不安を感じつつも、やってきて良かったと思ったこと、そして、自閉症の子供を健やかに育てるために、幼児期から気を付ける7つのことが書かれています。
かつての私達と同じように、将来に対する不安を抱えているお母さんや、お子さんに診断が出て戸惑っているお母さん、不安になっているお母さん達の心の負担がきっと軽くなるでしょう。

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