付き添いありでの集団登校を続け、付き添いなしでの集団登校になった次男。
順調かと思ったその矢先、ある出来事が起こりました。
前編の続きです。
学校から1本の電話が・・・
ある日の夕方、特別支援学級の担任の先生から電話がありました。
電話の内容は、その日の集団登校についてでした。
次男が、登校中に危険なことをしたので、また付き添いありでの集団登校をしてほしいとのことでした。
その日の集団登校について
担任の先生は、その日の次男の様子を教えてくれました。
その日は雨が降りそうな日だったので、傘を持っていた次男。
横断歩道の信号待ちのときに、傘を車道に向けていたそうです。
そのとき、横断歩道に立っていた交通安全のボランティアをしている年配の方に注意をされたのですが、それだけではなかったのです。
その方は、次男が小学校に着くまで、次男の近くにいらっしゃったようで、これはあくまで推測ですが、学校に着くまでの間、「ちゃんと並んで」など度々注意をされていたのだと思います。
というのは、その方をたびたび集団登校中に見かけるのですが、他の生徒さんにも「帽子をきちんとかぶって」「ちゃんと歩きなさい」など、気づかれたことを注意されていたからです。
もし次男がその方に何度も注意をされていたのであれば、次男はその方から早く逃れたかったのだと思います。
小学校に着く最後に渡る横断歩道で、次男は集団登校の列から外れ、一人で走って学校に行ってしまったからです。
誰でもそうですが、ずっと相手に責められ続けていたら逃げ出したいですよね。
ただ、走り出す際に周りを見ないで飛び出そうとしていたようです。
なので、再び付き添いありでの集団登校を、お願いされるのことになったのでした。
我が家は、障害の有無に関係なく、「悪いことは、してはいけない」と思っています。
ただ、それを子供達にどう伝えるのか、実際に起こってしまったとき、どんな風に子供達に伝えるのかは、健常のお子さんよりも気をつけています。
次男の場合、悪いことをしたときは、「その場で・すぐに・簡潔に」注意をしています。
というのは、後で注意をしても何のことか本人にはわからないし、長々と注意をしても、次男が何で注意をされているのかわからないからです。
なので、朝あった出来事を夕方になって言っても、次男には響かないと思い、注意はしませんでした。
でも、明日からは私がまた付き添いを始めることを伝えると、次男は不思議に思ったそうで「何で?」と聞かれました。
私は「朝あったこと、よくわかっていなかったんだな」と落胆しましたが、一から説明をしました。
次男は朝あったことは覚えていたようですが、やはり何がいけなかったのかは、わかっていませんでした。
集団登校について、振り出しに戻ることになり、ガッカリはしましたが、これも次男にとっていい経験になると思い、また翌日より付き添いありでの登校となりました。
翌日、班長さんにご迷惑をかけたことを謝ったのと、これからまた付き添うことになったので、よろしくお願いしますと伝えました。
何となくですが、班長さんもホッとされたような表情でした。
今度は慎重に・・・
付き添いありで登校が始まったのですが、学校でも担任の先生が次男にある取り組みをしてくれました。
次男が所属する特別支援学級には、1冊のノートがあります。
このノートは、子供達がしてはいけないことをしたとき、「どうしてしてはいけないのか、どうすればよかったのか」など、子供達が理解できるように文章や絵で書かれ、活用されています。
先生は、そのノートに今回の集団登校について書き、次男に説明をしてくれたのです。
- 信号待ちのとき、傘を道路に向けないこと。
- 信号待ちでは、班長さんの後ろで待っていること。
- 一人で勝手に走り出してはいけないこと。
次男はこのノートを使った先生の説明で、何がいけなかったのか理解したようでした。
付き添いありの集団登校を再開して半年以上たち、次男が小学校3年生になっても付き添いは続けていました。
その頃になると次男は、集団登校に慣れてきたというのもありますが、先生から説明されたことを守り、頑張って歩いていました。
主人も自分が行けるときは、次男の様子を見守ってくれたり、特別支援学級の先生も時々、次男の様子を反対側から見てくださったのが、有難かったです。
そして、その年の秋が深まる頃に、再び付き添いなしでの集団登校となりました。
一人で完全に集団登校できるまで、約1年半以上かかりました。
ここまで長かったけれど、地道に取り組んでよかったなと思います。
現在は?
2020年。コロナウイルスの影響で、3・4・5月は休校となり、久しぶりの集団登校でも、落ち着いて登校できた次男。
現在でも、問題なく参加できています。
班長代理で張り切る次男
次男は現在、4年生で副班長です。
なので、班長さんが不在の時は臨時班長をすることになっています。
臨時班長を任された最初の頃は、心配だったで付き添いをしました。
案の定、次男は一年生の子の様子を気にせず、自分のペースでスタスタと歩いていたので、一年生の子の様子を気にしながら、歩くようにとその場で伝えました。
その後は、ゆっくり歩いたり、時々後ろを振り返るようになり、私の付き添いがなくても大丈夫そうなので、今は急に臨時班長を任されても、付き添いなして行ってもらっています。
何より次男は、臨時班長を任されると嬉しそうで、以前、こんなことがありました。
班長さんが急にお休みをしたある日のこと。
集合場所に皆が集まると、次男が
「皆の者、集まれ!」
なぜか武士口調で集合をかけ、皆が一列に並ぶと、
「皆の者、行くぞぉ~」
と、張り切って出発していきました。
次男のいいところは、何事にも前向きに捉えて取り組めることです。
臨時班長についても、「よし、やるぞ!」と意気込んでいたと思います。
次の班長になれる?なれない?
臨時班長になることが嬉しい次男ですが、来年の4月になると正式に班長になるとは限りません。
というのは、人数が少ない他の登校班と合併する可能性があり、もしその班に新六年生がいる場合、新五年生になる次男では班長になれないからです。
同じように、次男の他に新五年生がいる場合でも、次男が班長になれるかどうかはわかりません。
次男としては次こそは自分が班長と思っているようなので、もしなれなかったときは残念がるかもしれません。
親としては、次男の希望を叶えさせたい気持ちはありますが、特別支援学級の先生と相談しながら決めていこうと思います。
付き添いありの集団登校を始め、いろんなことがありましたが、次男にとっても、私にとっても良い経験になったと思います。
集団登校に関わらず、子供が学校に所属している間は、うまくいかないかもしれないけど、たくさんの経験をさせることが大切だと私は思います。
たとえ、うまくいかないことがあっても、「やっぱりだめだった」ではなく、「じゃあ、どうしたらうまくできるのか?」とサポートをすることが、子供のできることを増やすことに繋がるからです。
いくつもの練習や試行錯誤でできたことは、子供の自信に繋がります。
そして、あなたの子育てに対する自信にもなるので、うまくできないことを恐れずに、お子さんとチャレンジしてみてください。
参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
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