子どもが自閉症だと診断された。
夫から酷いことを言われた。
周囲から言われたことが気になる。
ショックなことや悩みがあって、それが原因で夜も眠れない。
あなたにも、こんな経験ありませんか?
私達も、子どもの障害の告知や、その後の社会と関わりの中で、様々なショックなことがありました。
その度に、眠れない夜が続いたことがあります。
今回は、私達も常々悩まされた「睡眠」について考えてみましょう。
目次
どうして眠くならないの?
自分にとって精神的に、大きなショックを受けたとき、
それが原因で、眠れないことは、実は、それほど悪い事ではありません。
国立精神・神経医療研究センターで、「心の痛みと睡眠の関係」についての研究があります。
それは、被験者がバーチャルリアリティーによって、架空の交通事故を体験し、
そのストレスが、その後の睡眠とどのような関連があるかを、研究したものです。
この研究によると、事故を体験した日に、徹夜した人は数日で、ストレスが落ち着いたようです。
しかし、十分に眠った人は、10日後になっても、似たような車の画像を見ただけで、
手に汗をかくなどのストレス反応が、続きました。
つまり、ストレスが原因で起こる不眠は、嫌な記憶を定着させないための、体の防衛反応なのです。
予めこのことを知っておくことで、何日か眠れない日が続いた時に、
「今日もまた眠れないかもしれない」という不安を、少しは軽減できるかもしれません。
眠れないことを気にするあまり、眠くないのに早めに布団に入るのは、実は逆効果なのです。
なぜなら、「寝床=眠れない場所」として、脳に定着してしまうことがあるからです。
眠くないのに布団に入ることによって、不眠の悪循環に陥ることがありますから、
こういった不眠は一過性のものだと理解し、眠気がきたタイミングで寝床に入るようにしましょう。
どうして睡眠は大事なの?
一般的に、睡眠不足は「美容や健康に悪い」と言われています。
でも、それ以外にも色々な弊害があることをご存知ですか?
睡眠不足になると・・・
睡眠不足になると、体の疲れがとれなかったり、目にクマができるなど、
自分の体にも変化でますよね。
でも、目で見て分かることだけではありません。
例えば、睡眠不足の状態では、脳の一部である「前頭葉」の血流量が低下します。
「前頭葉」は、主に以下の役割を司っている部位です。
- 考える
- 記憶する
- アイデアを生み出す
- 感情をコントロールする
この前頭葉の血流量が低下していると・・・
- 育児にイライラしやすくなる
- 仕事や家事でのミスが多くなる
- 自己嫌悪に陥りやすくなり、自分のことが嫌になってしまう(自己肯定感が低くなる)
- 気分が落ち込みやすくなる
あなたに、当てはまる項目は、ないでしょうか?
もしかしたら、睡眠不足が原因かもしれませんよ。
良い睡眠がもたらすメリット
逆に、良い睡眠は、あなたの体調を整える作用をしています。
睡眠中は成長ホルモンが放出されますから、寝ている間に体を修復する、という作用があります。
また、外見だけではなく、内面も魅力的になります。
例えば・・・
- 子どもがパニックになっても、冷静な対処がしやすい
- 家事や仕事を、効率的にこなすことができる
- 子どもの予想外の行動にも、余裕を持って、やさしく接することができる
- 落ち込むことがあてっても、前向きな感情に切り替えることができる
- 自分に自信がつきやすくなる
良い睡眠は、あなただけではなく、お子さんや家族にも、良い影響をもたらします。
これを機に、「睡眠」を見直してみましょう。
何時に眠くなるかは朝起きた時に決まる
睡眠不足は、ストレス以外にも原因があったりします。
ご存知ない方もいらっしゃるのですが、実は夜いつ頃眠くなるかは、何時に起きたかで決まります。
夜なかなか寝付けないから、朝が起きれない・・・
こんな方は、早く寝ようとするのではなく、少しづつ早く起きることで調整していくことが正解です。
朝、日の光を浴びると、体内ではセロトニンが作られ始めます。
体内でセロトニンが作られることで、自律神経が整えられ、気分が明るくなったり、やる気が高まって活動的になります。
そして、セロトニンが作られ始めてから15時間程度つと、今度は睡眠を促すメラトニンが作られます。
すると、2時間ほどで眠くなるのです。
睡眠には、このようなリズムがあることを知っておくと良いでしょう。
休日遅くまで寝ていると、このリズムが狂ってしまいますから、
休日であっても、朝起きる時間はある程度ずらさないようにした方が良いのです。
また、この睡眠のリズムを整えることは、子供達にも良い影響を与えますから、私達は早寝早起きを推奨しています。
頑張っている自分を労うために
自分がリラックスできる方法がベスト!
良い睡眠をとるためには、どうしたらいいでしょうか。
寝る前にできる、いろいろなリラックス方法がありますよね。
- 自然音や、リズムがゆったりとした音楽(歌詞のないもの)を聴く
- 保冷剤等で、頭を冷やす
- 軽くストレッチをする
- 目を温める
- ぬるめのお湯に入浴する
- アロマテラピーを焚く ・・・等
検索すれば、ホームページ等でも色々な方法が載っています。
また、睡眠の書籍等でも色々と紹介されています。
たくさんありすぎて、何からすればいいか困ってしまいますね。
まずは、自分がやってみたいと思ったものや、
簡単にできそうなものから、試してみましょう。
自分に合わなかったり、うまくいかなかったときは、別の方法を試してみるなど、気軽にやってみることがコツです。
一所懸命にやりすぎたりすると、力が入って逆効果になってしまいます。
「今日は、どんなことをしようかな?」
ワクワクした気持ちで、いろいろな方法を楽しむように探してみてください。
きっとあなたに合ったリラックス方法が、見つかるでしょう。
その日することに優先順位をつけてみて
仕事・家事・育児・・・。
お母さんは、毎日忙しく大変ですよね。
ですから、「自分だけの時間が作れない・・・」
そう思って、自分を労う時間を作ることを、諦めてしまっている人が、とても多いのです。
自分を労う、自分だけのリラックスタイムは、あなたの気持ちに余裕をもたらします。
ですから、自分の時間を作ることを、諦めないで欲しいです。
では、具体的にどうすればいいでしょうか。
まず、1日の中ですることを、紙などに全部書き出してください。
そして、以下の3つ項目に分けて、優先順位をつけてみてください。
- 今、しなければならないこと
- 明日でも大丈夫なこと
- 明後日以降でも大丈夫なこと
優先順位をつけて、「やることリスト」を作ることで、
自分が、今、何をすべきかを把握することができます。
あとは、「今、しなければならないこと」を1つずつ取り組んでみましょう。
完璧を目指さない
「やることリスト」に取り組むとき、注意したいのは、100点満点を目指さないことです。
真面目なお母さんほど、小さなことや細かいことに、目が行きがちになり、
きちんと完璧に・・・と、思ってしまいます。
子どもの頃、学校で受けたテストを思い出してください。
50点を60点に上げる努力と、90点を100点に上げる努力では、同じ10点でも必要な努力量は大きく違います。
家事はこれから先も、ず~っと続きます。
そのため、とりあえず今は、「まあまあ」であればそれでいいでしょう。
今はなるべく、「ほどほど」にして、とりあえずこなせればOKのスタンスで取り組むことが大事です。
家族に家事スキルをつけてもらう
ひょっとしたら、あなたが忙しくしている時、お子さんやご主人が手伝ってくれるかもしれません。
例えば、洗濯物をたたむお手伝いです。
お手伝いを頼んだのはいいけれど、自分がするよりも時間がかかる・・・。
たたみ方も、自分がたたんだ方がキレイなような・・・。
結局、もう一度あなたがやり直した経験はありませんか?
お子さんやご主人から見ると、「せっかく、頑張ったのに・・・」と、ガッカリしますし、次は手伝ってくれないかもしれません。
ですから、これも「ほどほど」にして、60~70点の出来でも、「まあ、いいか」ぐらいの気持ちの持ちようでいましょう。
もし、どうしても「モヤモヤ」がおさまらなければ、「まあ、いいか。」と声に出してみてください。
そして、お子さんやご主人には、「ありがとう。すごく、助かった~。」「次からは、〇〇〇もお願いできるかしら。」
と、感謝の言葉とセットで伝えてあげてください。
お子さんやご主人も、回数をこなすことで、自然に最初より上手になってきます。
そうなれば、あなたの負担も少しずつ減っていきますよね。
コツコツ繰り返すことで、いつも「今日も、何もできなかった・・・」と、気落ちしていた自分から、
「今日は、できている!」に切り替わっていくのを実感できるでしょう。
まとめ
ショックな事や悩み事が原因で、不眠になることがあります。
でも、それは、嫌な記憶を定着させないたいめの、体の防衛反応でもあるのです。
ですから、こういった不眠は、一過性のものだということを、理解しておきましょう。
また、夜眠くなるタイミングは朝起きた時に決まります。
早起きを心がけることによって、毎日のリズムを整えるよう、気をつけましょう。
良い睡眠は、あなたの外見や内面に、いい影響をもたらします。
家事・育児・仕事に忙しく、なかなか自分の時間を作ることができない場合は、
「やることリスト」を作って、あなたが今、やらなければならいことを整理してみましょう。
そして、お子さんやご主人と楽しく、家事などができることを目指してみませんか。
家族みんなが元気に過ごすためにも、まずは、あなたが良い睡眠をとって、
心身ともに元気になることが必要なのです。
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